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編集部だより

絵本『こうもり』と「こうもりノート」ができるまで

こんにちは。編集部の丸本です。
きびしい暑さに電力不足、今年の夏はどうなっちゃうんでしょう。
さて、今日はそんな夏の蒸し暑い夜にこそ読んでほしい、絵本『こうもり』ができるまでのことをお話します!

 『こうもり』は、こうもりの生態をたのしく紹介した科学絵本。日本絵本賞大賞を受賞、小学校低学年の課題図書にもなった『もぐらはすごい』(アリス館)のアヤ井アキコさんの新刊です。

 ここでみなさんにお見せしたいのが、じゃーん!

 アヤ井さんによる、「こうもりノート」です。
 こうもりの絵本をつくりたいんです、とお話してくださったのは、2018年の夏ごろ。それからおよそ4年間、こうもりのことを徹底的に調べていったアヤ井さん。その一端が、このノートにつまっています。

 ちらりとのぞくと……

 めちゃくちゃかわいくないですか! 

 絵本『こうもり』では、こうもりたちの暮らしがたくさん描かれていますが、そこに描かれているのはほんとうにほんの一部。参考文献や取材をたよりに、地道に調べた知識と体験の蓄積があるからこそ、子どもたちにもわかりやすく、たのしく、生態を紹介することができるのですね。

 ここからは、そんな「こうもりノート」の元になった取材の一部をご紹介します!

①国立科学博物館で見た標本たち

 こうもりのことがとにかく知りたい! というアヤ井さんの紹介でご連絡したのは、もぐら博士の川田伸一郎先生でした。川田先生は『もぐらはすごい』や、国立科学博物館で開催された「大哺乳類展」の監修者でもあります。「標本担当」をされていて、『標本バカ』(ブックマン社)という本がめちゃくちゃおもしろいのでおすすめです。

 そんな川田先生をたずねて、筑波にある研究施設をたずねていくと、標本、見ていいよとのこと!
 アヤ井さんとぼくは、たくさんの標本がねむる資料室に通してもらい、心ゆくまでこうもりの標本を観察することができたのでした。

 ほくほく顔で帰ったそのあと、同研究室の長岡浩子さんからは、参考になりそうな文献リストがどっさり! さすがプロ! という資料の数々で、こうもりのことを知っていくうえで、とっても役に立ちました。

②福井大先生をたずねて

 川田先生のご紹介で、東京大学北海道演習林の福井大先生に本の監修を引き受けていただくことになりました。しかし、世間はコロナ真っ只中……直接お会いできる機会もないままでしたが、コロナの落ち着いているタイミングを見計らって、北海道・富良野にある演習林にもおじゃましてきました。

東京大学北海道演習林。「北の国から」で有名な富良野が開拓されたころからあるそうです

箱からでてくるたくさんのこうもりたち……!

こうもりにつける発信機。めちゃくちゃ小さいです

 こうもりに関する最新の研究のお話など、アヤ井さんもわたしも目のキラキラがとまりませんでした。日本だけでも37種類、世界中で1400種類もいるという、こうもりの奥深さを知る取材旅行となりました。

 福井先生には、本の解説文も書いていただいています。こちらも必見です!

③いろんなところでこうもり観察

 ふだんはおうちの近くでこうもり観察をしているというアヤ井さん。「バットディテクター」とよばれる、超音波を感知して人間にきこえるようにしてくれる機械をもって歩いているのですが(これがなんともたのしいんです)、なかなか見つけられなかったのが、こうもりたちのねぐらでした。

 そこで、『身近で観察するコウモリの世界』や『コウモリの謎』(いずれも誠文堂新光社)の著者でもある、大沢啓子さん、大沢夕志さんにご相談してみました。事情をきいたおふたりは、なんととあるねぐらの場所まで案内してくださいました!

新幹線の高架下で観察です

 見上げて目をこらすと、たしかにそこにこうもりの姿が! ねぐらでのようすを実際に見られたことは、絵本をつくるうえでおおいに参考になりました。ざんねんながら、写真にはうまく撮れなかったので、ぜひ絵本をごらんください!

 おふたりとは、そのほかにも皇居や水元公園など、いろいろなところの観察会に同行させていただきました。ほんと、いろんなところにこうもりっているんだなあ。

こんなキラキラした都会の夜にもこうもりはいます

 たくさんの方のご協力のもと、4年間みっちり取り組んできた、アヤ井さんも編集担当も渾身の1冊『こうもり』。ぜひお近くの書店さんでごらんいただけたらうれしいです。

 そして、暗くなるころには、空を見上げてみてください。きっと、こうもりたちが飛んでるはずです。

(編集部・丸本)

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今日の1さつ

政権争いも本格的に起こり、大人でも読んでいてドキドキしました。また早く続編が読みたいです。小森さんの小説に出てくる女性は強く魅力的な人が多いですが、今回のサンドラは少し人間味を強く感じ、そこも魅力的でした。また風景が目の前に広がるような描写がとても好きです。(40代)

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