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編集部だより

『ぷっくり ぽっこり』ができるまで(プロローグ)

こんにちは。編集部の丸本です。
GW、終わっちゃいましたね。みなさんはどんなお休みをすごしましたか?
僕は植物の植え替えなどしてのんびり過ごしていました。
 
このたび、はじめて担当した赤ちゃん絵本が5月に刊行されます。その名も『ぷっくり ぽっこり』。刊行を記念して、「わたしの新刊」のコーナーにて、著者の中村至男さんにインタビューをしました。そのようすは近日公開予定なので、こちらでは、その〈まくら〉になるようなお話を。
 
 
著者の中村至男さんは、グラフィックデザイナーとして活躍されています。
その魅力を勝手にひとことであらわすなら、シンプルななかに気づきをあたえるグラフィック。
ごちゃごちゃとせず、わかりやすい。それでいて、見ている人にあっとおどろく「気づき」をあたえるような作品を数多くつくられていて、ニューヨークADC銀賞、ボローニャ・ラガッツィ賞優秀賞、第20回亀倉雄策賞、2018毎日デザイン賞、第16回日藝賞など、国内外の数々の賞を受賞されています。

中村さんがディレクションをした「単位展」のメインビジュアル

 
そんな中村さんがはじめて手掛けた絵本が『どっとこどうぶつえん』(福音館書店)でした。
 

「どっと」で表現されたどうぶつたちですが、ひと目みただけで、あのどうぶつ! というのがわかりますよね。子どもたちと読むと、あっというまにクイズがはじまって大盛りあがりなのだとか。
7月号の「こどものとも(年中向き)」では、続編『どっとこ むしずかん』も出るようです! たのしみですね。
 
この本を見て、ぜひいっしょに絵本をつくりたい! とおもい、手紙をしたためて、はじめてお会いしたのが2015年秋のこと。それから折にふれてお会いしながらも、なかなか動き出せないまま月日が経っていたのですが……ある日のうちあわせで見せていただいたのが、『ぷっくり ぽっこり』のプロトタイプでした。
 
 
ひと目見て、「これは発明だ!」とおもいました。(おおげさではなく)
穴をあけて指を出すというシンプルなしかけなのに、見たことのない使いかた。さわると気持ちよく、まるで自分のゆびではないみたいで、ふしぎな感触……!! いわゆる「穴あき絵本」は数あれど、指をはみださせてその「おにく」をさわってもらうというのは新鮮で、まさにシンプルで「気づき」に満ちたあたらしい絵本になる! とおもいました。
 
市ヶ谷の喫茶店から、鼻息と鼻歌まじりにプロトタイプを持ちかえりました。こうして、『ぷっくり ぽっこり』の企画がスタートしたのでした。
 
はじめてお会いしてから、この時点で約5年、ようやくスタートラインに立った絵本づくりでしたが、世はコロナ禍へと突入。中村さんも私もはじめてつくる「赤ちゃん絵本」だったこともあり、ここからも長い道のりがありました。友人や同僚、家族など、いろいろな子どもたちに読んでもらったりして、試行錯誤しながらつくりあげていきました。
 

友人の家で試作品をためしよみ。あら、よだれたれてますよ。

こちらは同僚のお子さん。印刷されていない穴あきのサンプルでもおおよろこび!

そんな長い道のりと、この絵本への中村さんの想いは、今月下旬に公開の「わたしの新刊」のほうをぜひごらんください。読みごたえたっぷりなので、おたのしみに。
 
紙ならではの魅力が満載の、新感覚の赤ちゃん絵本です。まずは書店さんでさわってみていただけたらうれしいです!
 
(編集部 丸本)

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今日の1さつ

推理小説で、怪奇小説で、歴史小説。なんて贅沢な一冊!そしてどの分野においても大満足のため息レベル。一気に読んでしまって、今から次回作を楽しみにしてしまってます。捨松、ヘンリー・フォールズなど実在の人物たちに興味が湧いて好奇心が刺激されています。何よりイカルをはじめとするキャラにまた会いたい!!(読者の方より)

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