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今週のおすすめ

非独立国40の旗も掲載! 歴史も学べる、国旗マニアによる図鑑『改訂2版 世界の国旗図鑑』

ニュースやスポーツなどの国際大会で目にすることの多い、世界の国旗。どこの国の国旗? どこにある国? どんな国? と知りたくなることはありませんか?
「国旗を正しく知ることは、世界を知る第一歩になる」と語るのは、日本旗章学協会会長の苅安望さん。小学生時代からの筋金入りの知識で、大充実の国旗図鑑を作り上げました。全独立国、IOC・IPC加盟地域の旗だけでなく、40もの非独立国の旗も加わった、国旗図鑑の改訂2版です。
 
 

地域別・50音順に、国旗を詳細に解説! その中身は?

 この図鑑では、アジア、ヨーロッパ、アフリカ……と地域を分け、地域内を50音順にならべて、国旗を紹介しています。197の全独立国の国旗と、13の国際オリンピック・パラリンピック委員会加盟地域の域旗、そして、同委員会に未加盟の固有の旗を有する、主な非独立国40の旗を加えた、全部で250の旗が取り上げられています。


 本物と同じ縦横比率で、大きく見やすく掲載された国旗の下にあるのは、国の場所を示した地図のほか、首都・面積・人口といった基本情報です。


 そして文章で丁寧に書かれているのは、その国の成り立ちと、国旗のいわれです。たとえば図鑑の最初に登場するこのアゼルバイジャン共和国では、3色の色や月・星があらわす意味はもちろんのこと、現在の国旗に至るまでの、7世紀ごろからの歴史が解説されています。

 左下に掲載されている小さめの国旗は、以前使用されていた国旗、「旧旗」。旧旗の上に添えられているのは、使われていた期間・当時の国名・縦横比率です。
 
 解説によると、アゼルバイジャン共和国は、19世紀にロシア領になり、その後一度独立したものの、1922年からソビエト連邦に加盟、ソ連崩壊後に再び独立し、以前の独立時に使われていた旗が復活したとのこと。そのため旧旗のデザインには、ソ連のマークが使われているのです。(ソ連のマークについては、「ロシア連邦」のページで詳しく解説されています)
 解説を読んで、この旧旗を見ることで、より国への理解が深まります。
 

非独立国40の旗も加わってパワーアップ!

 この国旗図鑑は、『世界の国旗図鑑』(2007年刊)、『改訂版 世界の国旗図鑑』(2016年刊)に続く改訂2版です。国のデータが最新のものになっているのはもちろん、非独立国40の旗が加わったのも大きなポイントです。
 

 著者の苅安望さんは、小学生時代から国旗の魅力にとりつかれている国旗マニア。国や地域の知識も筋金入りです。そんな苅安さんがセレクトした40の旗は、見たことのないようなデザイン、名前ばかり! もちろんここでも、地域の成り立ち・域旗のいわれが丁寧に解説され、ユニークなマークの由縁がわかります。

コラムも充実! 読んで楽しい、見て楽しい

 もうひとつ、苅安さんが手がけた図鑑ならではのポイントが、合間に挟まれるおもしろコラムです。「国旗に使われる色の大陸別の特徴」「日本の旗の形状変遷」「幕末の世界の国旗本を読む」などなど、タイトルだけでも気になるコラムが盛りだくさん。国旗をあらゆる角度から見る面白さに、思わず引き込まれてしまいます。


 国旗好きの方、これから覚えてみたい方、ぜひ『改訂2版 世界の国旗図鑑』をひらいて、旗の世界へ踏み込んでみてください。

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今日の1さつ

真っ黒な表紙にこれ以上ない直截な言葉「なぜ戦争はよくないか」の表題にひかれ、手にとりました。ページを繰ると、あたたかな色彩で日常のなんでもない幸せな生活が描かれていて胸もホッコリ。それが理不尽な「戦争」によって、次々と破壊されていく様が、現在のガザやイスラエルと重なります。(70代)

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