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今週のおすすめ

スケールの大きすぎるほら話の世界へようこそ! 関西弁のユーモアあふれる連作短編集

今回は、岡田淳さんが関西弁でおくる、『願いのかなうまがり角』(田中六大 絵)からはじまる4作の連作短編集をご紹介します。おじいちゃんが孫に語りきかせる、うそのような本当のようなスケールの大きなお話のゆくえは……?

おじいちゃんがぼくにだけ教えてくれるひみつの話

 おじいちゃんは、ぼくの家の近くのアパートで一人暮らしをしています。ふたりはしょっちゅうお互いの家を行き来していますが、おじいちゃんのふしぎな話がはじまるのは、ふたりだけで何気ない会話をかわしているときです。

 たとえば『願いのかなうまがり角』の「雲の上へいった話」。その日は雨。ぼくがおじいちゃんに「雨ゆうたら どこからふってくんのん?」と聞くと、おじいちゃんは「空の上やな。」「空の上には、なにがあるのん?」「雲があるなあ。」「雲にだれかすんでたら、おもろいなあ。」と会話したところで、おじいちゃんのスイッチが入りました! 「いや、おまえもそう思たか。うん、おじいちゃんもそう思てな。まだわかいころや。雨のなかを、空の上へのぼっていったんや。」

 そうして、猛練習の末に雨の中を水泳(!?)で上へ上へのぼり、雲の上のかみなりの娘さんに出会った話がはじまります。

 『そこから逃げだす魔法のことば』の「おじいちゃんの打出の小槌」では、ぼくが「一寸法師みたいに、打ち出の小槌で背ェのばしてほしいわ。」というと、「ああ、なくしてしまわなんだらよかったなあ。」との返し……そして「京都へふらっといったとき、清水寺のうらで、拾った」(!?)という打ち出の小槌をめぐる、大冒険談を披露します。

関西弁のかけあいが楽しい!

 なんといっても、この本のおもしろさは、全編がおじいちゃんとぼくの軽快な関西弁で語られていること。ときどき、ぼくはおじいちゃんの話に、鋭いツッコミをいれますが、それもするりとかわし、かえって話は大きくなっていく様はみごと。まるで漫才のようなふたりの掛け合いが、なんともゆかいです。

 岡田淳さんといえば、日常からはじまるわくわくのファンタジーで知られますが、このシリーズは、関西で生まれ育った岡田淳さんのあたらしい一面がみられるお話集です。たっぷり入った田中六大さんのイラストもみどころが満載! 気軽な気持ちで読めるシリーズなので、ぜひみなさんも読んで大笑いしてくださいね。

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今日の1さつ

小学校6年生のときに、「十一月の扉」を読んで以来、高楼さんの本が大好きです。「街角には物語が…」も、読んでいてとても心があたたかくなりました。高楼さんの物語の世界は、小さい頃から私の憧れている世界そのもので、本当に大好きです!!(17歳)

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