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編集部だより

海外の本が、日本語で読めるようになるまで

今回の編集部だよりでは、2~3月の新刊〈ぼくは学校ハムスター〉シリーズを例に、「海外の作品が日本で出版されるまでの流れ」についてお伝えしよう……と思ったら、あれあれ? 本の中から、主人公のハムスターがとびだしてきましたよ!

はじめまして~。ぼく、ハムスターのハンフリー。
ロングフェロー小学校の26番教室で飼われているペットだよ。

最近、ぼくの本が3冊出たんだ。
アメリカ人のベティ・G・バーニーさんが書いたお話を、翻訳家の尾高薫さんが日本語に訳してくれた。自分でいうのもなんだけど、ぼくが大活躍する物語だよ!

ところで、ぼくの本はどんなふうにして日本語で出ることになったのかな。尾高さんに聞いてみたよ。

ある日、海外の本を出版社に紹介する会社(版権エージェンシー)で英語の読み物をさがしていたとき、たーっくさんあるなかで、ぼくの本をみつけたんだって。版権エージェンシーの人もおすすめしてくれたらしい。

アメリカのペーパーバック版の表紙

 

尾高さんが読んでみると、とってもおもしろくって、日本の子どもたちにも読んでもらいたいなぁって思ったんだ。
そこで、偕成社の人に連絡して、どんなお話なのかをくわしく説明した。
そしたら、その人も「いいね」って思って、会社で企画が通ったんだって。
版権エージェンシーの人に連絡したら、原作者のバーニーさんもOKしてくれて、日本語版が出ることになったんだよ。やったね!

そこから、尾高さんの翻訳作業がはじまった。
尾高さんは、せっかくなのでハムスターのことをもっとよく知りたいと思って、ぼくと同じゴールデンハムスターを飼いながら訳すことにしたんだって。だから文章が生き生きしてるでしょ。訳しているときは、夢のなかでもぼくとおしゃべりしてたそうだよ。

尾高さんちのハンフリー・ジュニアくん(呼び名はハンフ)

 

実は、ぼくのお話の英語版には、絵がついていないんだ。
偕成社の人が、日本語版にはぼくやカエルのオグや26番教室のみんなの絵を入れたいと思って、イラストレーターのももろさんにお願いしたんだよ。
ももろさんがみんなをかわいく描いてくれて、とーってもうれしい。

編集部におじゃまして、こんな質問をしてみたよ。
「ぼくの本は、翻訳者の尾高さんが偕成社に紹介してくれたけど、
海外の作品をさがす方法はほかにもあるんですか?」

そしたら、いろんな答えがかえってきた。
「版権エージェンシーにはいつも海外の新しい本の情報が集まってくるので、たくさん紹介してもらっています。」
「直接、海外の出版社から見本データが送られてくることもあるよね。」
「子どもの本を紹介する雑誌やサイトで、好きな作者の本をチェックすることもあるなぁ。」
「ブックフェアなどで、実際の本を見ることもありますよ。」
「ネット書店で洋書を見たり、ときには古本を買ったりね。」
「訳者の方からおすすめいただくことが多いかな。」

本と出会うきっかけは、いろいろなんだね。みんなも、ぼくの本に出会ってくれるとうれしいな!

教えてくれてありがとう、ハンフリー! そろそろケージ……いや、本の中にもどる時間だよ。またね~。

(編集部 W)

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今日の1さつ

推理小説で、怪奇小説で、歴史小説。なんて贅沢な一冊!そしてどの分野においても大満足のため息レベル。一気に読んでしまって、今から次回作を楽しみにしてしまってます。捨松、ヘンリー・フォールズなど実在の人物たちに興味が湧いて好奇心が刺激されています。何よりイカルをはじめとするキャラにまた会いたい!!(読者の方より)

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