こわい話、好きですか? わたしは、けっこう好きです。暑い夏に、とくにおすすめのこわい話、苦手な人もたのしめる初級から、まあまあこわい中級、こわい話の源流をさぐる上級と、段階別にご紹介します。
初級(こわい話が苦手な人も大丈夫なはず)
「ホラー横丁13番地」シリーズ(トミー・ドンババンド 作/伏見 操 訳/ヒョーゴノスケ 絵)
10歳をさかいに狼男になったルークは、怪物だらけの街へと送られてしまう! そこは魔法が飛びかい、ゾンビが地を這うホラー横丁だった。
出てくるのは、吸血鬼や幽霊、ミイラに魔女と、こわそうなモノたちばかり。でも、友達になれたら楽しいかも? 笑いあり、涙ありのドキドキワクワクするストーリーです。
『アリスのうさぎ』(斉藤 洋 作/森泉岳土 絵/「ビブリオ・ファンタジア」シリーズ)
図書館の<児童読書相談コーナー>でアルバイトをしているわたしのもとには、なぜか、不思議な話が集まってくる。
だれかに話を聞いてもらうことで、人は自分が体験した不思議なできごとを受け止めることができるのかもしれません。
4つのエピソードが収録されてますが、最終話「白い着物」は、けっこうこわいので、自信のある方はぜひ。
中級(まあまあこわい)
「二ノ丸くんが調査中」シリーズ(石川宏千花 作/うぐいす祥子 絵)
小5の今日太のクラスメイト、二ノ丸くんはちょっと変わっている。都市伝説を調べているのだ。二ノ丸くんがであう都市伝説はホンモノか、ニセモノか。
都市伝説、ゾクゾクする響きですね~。ひとたび発動してしまったら、人の力ではどうにもできない。そんな都市伝説がでてきます。
かなりこわいお話もありますが、今日太くんと二ノ丸くんのゆかいなトークで、読後感はさわやかです。
「封魔鬼譚」シリーズ(渡辺仙州 作/佐竹美保 絵)
14歳の少年・李斗が、虚実不明の「尸解」(死んだ道士が自分の肉体を抜けでて、仙人としてよみがえる)にまつわる怪事件に巻きこまれていく。
千年前の中国が舞台。怪異のうわさが流れる港町で、李斗は一度は死んだはずの自分が生きていることに気づく。蘇りはまぼろしか、それとも……?
少々グロテスクなところもありますが、将来に迷う少年が自分をとりもどそうとするYAとしても読み応えがあります。
上級(昔からあるこわい話、恐怖の源流がここに!)
『怪談 小泉八雲怪奇短編集』(小泉八雲 作/平井呈一 訳)
ギリシアに生まれ、イギリスで育った著者は、日本に移り住み、古来の怪異ばなしを集め、再話・作り直しをしました。多くの著作の中から厳選した19編をまとめた1冊。
「雪女」や「耳なし芳一」などが有名ですが、<約束>にまつわる話が多いのが印象的。約束を破るとこわいことが起きるかも、というのは、昔からある人の心のあり方なのか。大人気「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」シリーズの駄菓子の説明書も、<約束>の一種といえるかもしれません。
イチオシは「ろくろ首」。伸びるのではなく、飛ぶタイプで、立ち向かうお坊さんも実は武術の使い手。活劇のような妖怪退治譚です。
『ポー怪奇・探偵小説集(1)』(ポー 作/谷崎精二 訳)
推理小説でも知られるポーのホラー作品。「黒猫」「大うずまき」「細長い箱」「早すぎた埋葬」「ウィリアム=ウィルスン」など、怪奇小説の名作6編。
ネコ好きにはけしてすすめられない有名作「黒猫」など、「そんなことするつもりはなかったのに」というような、人間心理に潜む恐怖を描きます。人間の内面の不安を増幅するタイプの話が多いです。
「細長い箱」は、今でいうところの意味が分かるとこわい話。最後に箱の中身の謎は明かされるのですが、そのときにこそ、悲しみと恐怖がわきあがります。
あなたの読みたいこわい話、見つかったでしょうか? ぜひ、読んでみてくださいね。
(編集部・佐川)
この記事に出てきた本
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吸血鬼の牙 -
魔女の血 -
ミイラの心臓 -
ゾンビの肉 -
骸骨の頭 -
狼男の爪 -
アリスのうさぎ -
グレーテルの白い小鳥 -
シンデレラのねずみ -
二ノ丸くんが調査中 -
二ノ丸くんが調査中 黒目だけの子ども -
二ノ丸くんが調査中 天狗さまのお弟子とり -
怪談 -
ポー怪奇・探偵小説集(1) -
ポー怪奇・探偵小説集(2)
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