みなさんこんにちは。今月下旬のフルマラソンにむけて必死でリハビリしている編集部の藤田です。そうリハビリ……。
さて今回の「編集部だより」はワタクシ、2月23日に箱根駅伝の3区を走ってきましたのでそのレポートを元気よく……ではなかった、「編集者のひみつ道具」でしたね……はい! あるある、ありますよ。編集作業で必須、というものではありませんが、まさに私が仕事においてもっとも大切にしているもの、それはコチラ!
牛革の筆箱です。これぞ筆箱ですね。小学校入学時(1981年4月)に親に買ってもらったもので、41年まえ……うぎゃ! そんな前か。お祝いで新宿の伊勢丹で買った、とだいぶまえに母から聞きました。よくみると「ふじたたかひろ」と書いてあります。
そして正面には切れ目が。これは私がもらった日にカッターで切りました。
当時、小学生にはボタンで引き出しがカシャッと飛び出す筆箱が大流行。私もそれがほしくてたまらない。だがしかし、もらったのはただの四角い黒い箱。
(これは引きだしがいるな……)そう確信した私はカッターでギリギリと切り込みをいれたのでした。これでよし、と。
この深遠な切れ目を見た親が、なにを言ったのかは覚えていません。それなりに叱ったのでしょうが、小学生時代は茫漠と過ごしたのであんまり覚えていない。記憶しているのは、友だちをいびる上級生にとびかかったが返り討ちにあい土下座させられたことぐらい。これひとつあれば十分な記憶ですね。
ステッカーは中学から高校にかけてヘヴィー・メタルひとすじだった名残りです。人に歴史あり。当時、何枚ものアルバムの歌詞をまるごと記憶したため英語はけっこうできた。つまりは「Death!」とか「Die!」とか「Kill!」とか叫んでいたわけですが、あるとき姉が部屋のドアから顔をのぞかせ深刻そうに「タカヒロ、だいじょうぶ?」と言ってました。ぜんぜんダメです。
この筆箱をみると、懸命に3人の子育てをする30代そこそこの母の姿が浮かびます(のちに4人になった)。そんな母ですが、もう20年前……ぐらいから元気にスキー場の受付やってます。コロナで3年以上会ってない。会いに行かなきゃ。
というわけで私の人生で、まちがいなくもっとも長く、そして大事にしている「ひみつ道具」がこの筆箱です。編集の話、は皆無でしたが……ではまた!
(編集部 藤田)