みなさんこんにちは。
やっと昨年秋からの仕事も一息ついた編集部の藤田です。
どんな仕事? はい、おもに図書館にむけたシリーズの編集作業です。ことし刊行するのはこれ!
「Q&Aで知る中東・イスラーム」全5巻です。
中東とイスラーム(イスラーム教)について知ろう! という本で、今月から来月にかけて順次刊行していきます。
今回はこのシリーズを作っているときにお話をうかがった方をご紹介します。
ひとりめはこの方。
イスラーム第一の聖地であるサウジアラビア・メッカご出身のメレー・アナス・ムハンマドさんです。シリーズ第3巻『イスラームの人々・ムスリム そのくらしと宗教』でご登場いただきました。
メッカは、イスラームの預言者ムハンマドが生まれ、神アッラーからお告げを受けた土地です。アナスさんは、子どものときから日本へのあこがれをもち、2007年に念願かなって来日。
現在、日本工業大学の博士課程に在籍しながら、日本でエンジニアとして働いていらっしゃいます。また、サウジアラビアの文化を紹介する講演などでもご活躍中です。
アナスさんにご登場いただけたことは、内容を確かにするためにも、とっても貴重でした。
つづいては医師・中村哲さん。昨年夏の講演会です。
中村さんはお医者さんですが、アフガニスタンで井戸や水路を掘り、たくさんの人の命を救ってきた方です。会場は超満員です。
アフガニスタンでの活動期間が33年、掘った井戸は1600本、掘った用水路の距離はなんと27km!
砂漠が緑の大地に変わっていく様子はまるで奇跡を見るようです。しかしこれはすべて中村さんと地元の人たちがなしとげたものです。「地元の人は職がないと庸兵になる。だからこうして仕事をつくることも大事」というお話は印象的でした。この講演会をきっかけに、今回シリーズ第4巻『砂漠と石油と水と都市 中東の地理と産業』でご協力いただきました。
そしてさいごはこの方。日本ムスリム協会理事の樋口美作さんです。
第3巻で監修をお願いしました。語り口、物腰ともにとってもやわらかく、私の見当ちがいの質問にもひとつひとつ丁寧にご回答くださいました。中東のイラクやサウジアラビアに10年ほどくらした経験をお持ちです。ムスリムは一生に一度はメッカに巡礼することがのぞましい、とされていますが、樋口さんも巡礼を果たされました。
日本人ムスリムを代表するお立場ということもあり、講演や宗教関係者のシンポジウムなどで日本各地を忙しくかけまわっていらっしゃいます。
かけ足でのご紹介でしたが、こうしてたくさんの方のお力をお借りしつつ、あちらこちらで情報も仕入れながら本はできあがります。
冒頭「一息ついた」と書きましたが、考えてみればすべてが終わるまで、あと2日ほどあります。
さいごまで気を抜かないぞ!
ではまた!
(編集部 藤田)