こんにちは。編集部の藤田です。今年はきびしい残暑もなく、あっというまに秋がやってきそうですね。ランニングが好きな私は、涼しい季節が好きです。
さて、今回ご紹介するのは、まさに編集の舞台裏「打ち合わせ」風景です。
ふだん作家さんと、どんなところでお会いしているのか、ほんの一例ですがご紹介!
まずはこちら。
場所は東京・町田の宮越屋珈琲。時は2014年4月。
まんなかにすわる渋い帽子の方は、特撮界の「生き証人」飯塚定雄さん(初代ゴジラにもかかかわっている!)。ご自身の特撮現場での経験から、絵を描いてくださいました。絵本の下描きであるラフを見ながら、どこを大きくするか、文章はどうしたらわかりやすくなるか、などを話しあっています。
打ち合わせは、たいてい喫茶店でおこないますが、この店のように、ゆったりとおちついたお店はとっても貴重です。
つづいてこちら。
左から画家の池下章裕さん、作家の松浦晋也さん、編集者の深須祐子さんです。机の上に資料を広げて、どこにどんな写真をいれるべきか、絵はどんなものをイメージしているか、などを話し合っています。
こうして大量に資料が必要なときは、やっぱり会社がいちばんです。
こちらは作家さんのアトリエ。
「原画ができました」というご連絡をうけて、九州出張。いゃっほい! キャビンさんは使われなくなった小学校をアトリエになさっていて、作品もそこに保管しています。だから教室内は、まるで大迫力の展示室。机の上には『よるです』の次の作品となった『へんてこいきものずかん』(2015年)のラフも見えますね。
ちょっとかわったところではこちら。
車椅子の星野さんは、毎夕、近所をのんびりと散歩なさいます。雄大な赤城山や足元に咲く花を見ながら、創作のテーマを見つけたり考えたりなさるそうで、その時間をとっても大切になさっていらっしゃいます。そのお散歩に私たちもご同行しました。
星野さんの横にいるのは、偕成社の社長・今村正樹。正面に見えるのは赤城山です。
こちらはファーストフード店。
ファーストフードやチェーンのカフェなどは、あんまり打ち合わせではつかいません。というのは、印刷物や原画を広げるには、テーブルがやっぱり小さいんですよね。でもこのお店は、けっこうテーブルが大きい。なので、かじりさんとお会いするときは、たいていここです。原画と色校正(色合わせのためのテスト印刷)を見比べていますね。ファーストフード店は明るいところが多く、原画を見るに当たって、その点では助かります。
さいごは作家さんではなく、デザイナーさんとの打ち合わせ。
場所はJUN KIDOKORO DESIGNの事務所です。ときは2017年8月。
さきにご紹介した『ふたつでひとつ』の原画を、デザイン・装丁家の城所潤さんに見ていただいています。原画を見ていただくと、次の段階で印刷所から出てくる色校正でも「ここはちょっと原画の色とちがうね」といった的確なアドバイスをいただけます。
余談ですが、城所さんは私のランニングの「師匠」でもあり、フルマラソンを3時間台前半で走るランナーです(これってとってもすごいんですよ!)。なので仕事の話がひと段落すると、レースや練習の話で盛りあがることもしばしば。ランニングでも心強いアドバイザーです。
いかがでしたか。ともすれば地味な仕事ですが、本を作るにあたってとっても大切な「打ち合わせ」。その雰囲気を少しでも感じていただけたでしょうか。
私はできるだけ外の風景の見える、できるだけ窓の大きい喫茶店を選びます。
そのほうが気持ちがいいですものね!
あと大事なこと忘れてました。飲むのはだいたいコーヒーです。
ではまた!
(編集部 藤田)