こんにちは! 編集部の秋重です。
先日、韓国・釜山に行く機会がありました。絵本『うみの100かいだてのいえ』(いわいとしお・作)の韓国語版の展覧会があったのです。そこで、せっかくだから!と釜山の本屋さんをまわってみました!
釜山は港町です。平たく都会がひろがっていました。エビとかホヤがおいしかったです
『うみの100かいだてのいえ』の展示はこんな感じでした! ヤドカリさんが立体になっていてびっくり
韓国で「100かいだてのいえ」を出している出版社、BookBankの金さんにおねがいして、釜山の児童書専門店につれていってもらいました。ちょっと郊外の住宅街のなかにあらわれたのが、책과아이들(チェックワアイドル)、「本と子どもたち」という名前の本屋さんです。
子どもの本だらけでした! 1階はおもに絵本、ロフトのようになっている中2階に長めの読み物がありました。
もっと素敵だったのは、下の写真のスペースです。大きなテラスにつながっていて、ソファやテーブル、ピアノ(!)もならんでいました。なんと、こちらは図書室で、だれでも自由に来て本を読めるようになっているそう。本屋さんと図書室っていっしょに成り立つんですね。たまに音楽のライブなどもやるとのことです。日当たりもよくてぽかぽかあったかく、いくらでもいられそうでした。オンドルもあるから冬もばっちり。
この書店を経営しているのはヨンスさんとジョンアさんご夫妻。ヨンスさんは会社勤めを長くしていたのですが(日本に駐在していたこともあるそうです)、一念発起して10年前にこのお店をはじめたとのこと。
じつは、ここにあるのは本屋さんだけではありません。このたてもの全体が文化センターのようになっていて、すべての運営をヨンスさん・ジョンアさんご夫妻がやっています。1階が書店と図書室、2階から上は子どもたちが集まって勉強ができるスペースや読みきかせルーム(音響設備がすごい)などがあり、なんと最上階にはギャラリーまでありました!
ギャラリーでは地元釜山の作家さんたちのグループ展が行われていました。釜山の出版文化をもりあげたいんだ、と熱く語ってくださいました。なんかスケールがでかい!
「100かいだてのいえ」シリーズの著者、いわいとしおさんとヨンスさん(左)、ジョンアさん(右)
本を買うと貼ってくれるシールがかわいい
こんなところが家の近くにある子どもたちがうらやましい…
「本と子どもたち」への行き方はこちら。私は釜山中心地からタクシーで行っちゃいましたが、地下鉄の駅も近くにあります。ヨンスさんは日本語も話せます!
つぎにむかったのはこちら。YES24という古書店です。YES24は韓国最大のネット古書店で、リアル店舗もソウルと釜山にあり、そのひとつです。
もともとワイヤー工場だったたてものがリノベーションされてクラフトビールのお店やカフェ、ギャラリーがあつまった「F1963」という施設に生まれ変わり、そこにYES24も入っていました。全体から漂う並々ならぬオシャレ感…!
店内はこんな感じ。広い! 本がずらっとならぶほか、韓国の本の歴史、のような展示もありました。
左側で展示が行われていました
絵本のコーナー。とにかく本がたくさんあります。わー!
そしてカフェも完備。コーヒーを飲みながら本を読むことも可能
ところどころに、昔つかわれていた印刷機や製本の機械がおいてあります。こういう、本のぜんぶを楽しむ感じがいいなあ。
これはステッカーを印刷する機械でした。左にある画面でうごきかたをアニメーションで見ることができます。すみずみまで気がきいていてため息でました
YES24 水営店への行き方はこちらです。 地下鉄ではちょっと行きづらいのですが、F1963自体もおもしろいところなので本屋さん好きなら行く価値ありです。大きな川の向かい側には、釜山国際映画祭のメイン会場でもある、スーパー近未来!みたいなすごいたてものもあるので、合わせて見に行くのも楽しいかもしれません。
児童書専門店と古書店、全然タイプのちがうふたつの本屋さん、どちらもとってもおもしろかったです。
釜山に行く機会があったらぜひ寄ってみてください〜!
(編集部・秋重)