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偕成社文庫100本ノック

第79回(プレイバック中!)

象のいない動物園

『象のいない動物園』斎藤憐 作/木佐森隆平 絵

 ニュース等でご覧になった方もいらっしゃると思いますが、2016年5月26日、井の頭自然文化園の象の「はな子」が亡くなりました。国内最高齢の69歳でした。

 戦後「動物園に象が欲しい」と願った子どもたち。そしてやってきた2頭の象。そのうちの1頭が「はな子」です。「はな子」の名前は戦争中に亡くなった上野動物園の「花子」から名付けられました。

 偕成社文庫『象のいない動物園』は、戦争で殺されてしまった象の一生だけではなく、その後やってきた象のことについても描かれている実話をもとにした物語です。

 戦後、日本中の動物園で象をはじめ、多くの動物が殺されたことを知った子どもたちがどんな想いを抱いたのか。食べ物や暮らしには決して満足がいかない時代の中、「動物園に象が欲しい」と強く願った当時の子どもの心情がこちらにも伝わってきます。

 戦争を知らない現代の子どもたちに是非読んで欲しい1冊です。

(販売部 高安)

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今日の1さつ

山本容子先生の絵が大好きでいろいろ集めています。ストーリーがまた愉快で壮大でワクワクします。どこからこんな楽しいお話が出てくるのでしょうね。絵がすばらしいのはもちろんです。花も動物も一人一人がちがう表情をしていて、見飽きません。すばらしい絵本をありがとうございます。(80代)

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