少しずつやってくる秋の足音。気温が下がってくると、ちょっと問題になるのが、夜のトイレ。行きたい気持ちがあっても、暗いなかひとりで起きるのは勇気がいるものです。今回紹介する絵本、新進気鋭の絵本作家コンビ、ザ・キャビンカンパニーの『よるです』は、一人寝つけないすうちゃんの、怖くて楽しい夜のトイレへの道のりを描きます！　

トイレまでの道には怖いものがいっぱい！

　すうちゃん、無事にトイレにたどり着けるでしょうか？

　たくさんのあざやかな色が夜の黒に映える絵本。いつのまにか怖い夜が夢のような楽しい世界になっています。

絵本作家ユニット、ザ・キャビンカンパニー

　この絵本を描いたのは、大分生まれで大分育ちの阿部健太郎さんと吉岡紗希さんご夫婦です。ふたりでザ・キャビンカンパニーというユニットを組んでいます。大学の教育学部を卒業したおふたりは、地元大分での活動を皮切りに、全国のギャラリーやショップにて展覧会、絵本やイラスト、ワークショップなど、様々な分野で幅広く活動しています。

　おふたりアトリエは、なんと廃校になった小学校！　展示用に巨大な立体造形物を作ることもあるキャビンさんは、この広いアトリエで日々制作を行っています。

　「ザ・キャビンカンパニーらしさ」を出すために、ひと目でみて「ザ・キャビンカンパニー」が描いたとわかる作風をさぐったり、コンビ名のロゴを考えたりと、絵本づくりにはアーティストとしての工夫もたくさんこめられています。