今年ももうすぐ終わり。偕成社では、仕事納めの日に、社員総出で大掃除をするのが恒例です。片付けを前にして、机には、この1年でつもった資料や本の山々が……。今回は、わたしたちがふだん働く仕事場をレポートします!
元・作業机
こちらは、共用の作業机です。試し刷り用の校正紙を切ったり貼ったり、集中して原稿を校正したり、いろいろな使い道で活躍します。今年の初めには、標高0cmのまっさらな机だったのですが……
12月現在、右半分のスペースが、共用の物置と化しています。置いてあるのは、校正紙の入った袋が多いようです。とくに絵本や図鑑ものの校正紙は、用紙のサイズが大きいので、置き場の確保は切実な問題。棚の上や、自分の机など、おのおのいろんなところに保管しています。
あらためて見まわしてみると、編集部に積みあげられているものの正体は、ほとんどこうした「紙」と、本でした。アナログな仕事場ですね。
と、お気づきでしょうか。先ほどの写真の中央に、なにか隠れています。これは……
ホッケーゲーム!
だれかが夏頃に近くの川原で捨ててあるのを見つけ、拾ってきたとうわさの品です。これだけ雑然としていると、ふしぎなものがあっても疑問を持つひとがいないのでしょう。ちなみに、ちゃんと遊べます。
いくつあっても困らない?
本ができるまでには、スケジュールと格闘することもしばしばです。印刷所の方との打ち合わせなどで、さっと見られるようにと、部屋の至るところにカレンダーが貼ってあるのですが……
数えてみたら、おなじ壁掛けカレンダーが部署に7つもありました。多いですね。
これだけあれば、つねに進行を意識せざるを得ません! と言いたいところですが、もはや風景の一部に溶けこんでいることに気づいてしまいました。
いつのまにか増えているシリーズとしては、こんなものも。
この日は作業机の一角に、行儀よく並んでいました。ボロボロになったシールにも歴史を感じ、なんだか愛着がわいてきます。テープは全部で8個ありました。これだけあれば取り合いにもなりません。
ちなみに、共用の文房具置き場はこちら。
ながーい定規とカッターは、大きな絵本の校正紙を切るときなどにつかいます。そのほかにも、原稿をまとめるためのクリップや、ホチキスなどがたんまり。どれも部員の人数より多い気がしますが……いくつあっても困りませんからね!
ある日の1枚
編集部には、先ほどのホッケーゲームのように、ときどきふしぎなものが出現します。
今年10月には、こんな光景に出会いました。
コピー用紙の棚につるされているのは、島バナナ!
沖縄県在住の著者の方が、編集部あてに、房ごとたくさん送ってくださったのです。というわけで、熟すまでの1週間ほど、あっちにもこっちにも、部屋のいろいろなところにバナナがつるされていました。黄色く甘くなったバナナは、本棚や机の横から収穫。おいしくいただきました。
そして、この記事を書いていたある日の午後。どこからか「あ!」という歓声が聞こえてきました。
窓の外を見ると、大きな虹が!
編集部があるのは建物の4階で、じつはなかなか見晴らしがよいのです。雨上がりのあとなど、ときたまきれいに観測できます。なんだかラッキーな気分です。
ふだんは静かな編集部ですが、こんな風に、ささいなことで盛りあがる瞬間も。在宅勤務も増えましたが、会社で仕事をする日ならではのよさもあるなと思います。
以上、現場から、編集部の日常風景をお届けしました。
さて、落ち着いたところで、大掃除にとりかからねばいけませんね。それではみなさま、よいお年を!
(編集部 中嶋)