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19世紀ポーランドの、宝物のようなおとぎ話『ちいさな はなよめぎょうれつ』

暖炉の下からあらわれたのは、馬車にのって結婚式に向かう、ちいさなちいさな人たちだった……。
古いポーランド語で書かれたおとぎ話が、翻訳家の足達和子さんによってやさしい日本語に訳され、このたび日本で絵本化されました。布川愛子さんのはかなく美しい絵がぴったりの、宝物のような一冊です。
 
 

枕元にあらわれたのは、ちいさな紳士

 頭がいたいので、家でひとり寝ていたお姉さん。うつらうつらしていると、枕元でゴソゴソと音がして、ちいさな男の人があらわれました!
 
 立派な身なりをしたその人お姉さんに、妹の結婚式に参列する人たちがこの部屋を通ってもいいかとたずねます。「どうぞ おとおり!」お姉さんが答えると、数分後、暖炉の下からちいさな馬車がやってきました。
 
 
 馬車には、かわいい花嫁と、その父親が乗っていました。つづいて、花婿王子た馬車や、お客さんたちの馬車やってきます。
 
 

 ちいさな人たちはベッドの下に消え、やがて、新しく夫婦になっ花嫁花婿が、一緒馬車に乗って帰ってきました。ところが、そのとき、お姉さんには、花嫁のほほを涙がつたうのが見えて––––– 。

 

作者・ジミホフスカは、19世紀ポーランドの社会運動家

 お話の中に、このお姉さんは、ちいさな人の登場に驚かなかった、という描写があります。
 
 床下に住む「ちいさい人たち」は幸運のしるしでもし人間がいじわるをすると家を去り、それとともに家の運も去ってしまうと言われていました。反対に、親切にするとお返しをくれ、運にも恵まれるというのです。さんはその言い伝えを知っていたのでした。
 
 このおとぎ話を書いたナルツィザ・ジミホフスカ(1814-1876)は、社会の平等を求める運動に打ち込み、ポーランド近代史で“もっとも早く社会問題に目覚めた女性”とされています。訳者の足達和子さんは、あとがきで「この物語の「ちいさい人たち」も、彼女が愛した、社会で小さい存在としてしかあつかわれなかった人たちのことなのかもしれません。」と記しています。
 
 布川愛子さんによる美しくかわいらしいイラストをじっくり眺めながら、昔も今もどこかでひそやかに生きている、ちいさい人たちに思いをはせてみてください。
 
 

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今日の1さつ

年長になり、しりとりや言葉あそびを楽しむようになりました。なし→ねこ→はとの3連発になっているところはとてもおもしろがってすごいと言ってました。私もうまいことなってるなあと思っておもしろかったです。娘が先にみて、何になったかあててごらんとヒントをだしてくれてクイズしながらいっしょに楽しみました。(5歳・女の子のお母さま)

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