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こどもの本屋さんにいこう!

第8回

プー横丁(富山県・富山)

店名は、イギリス生まれの名著『クマのプーさん・プー横丁にたった家』のタイトルからとられたという「プー横丁」。毎日新聞北陸版で20年間、「みんな元気になる絵本」を連載し、たくさんの子どもの本を紹介されている店主・杉原由美子さんが営むお店です。

Q お店をはじめたいきさつを教えて下さい。

夫婦で本好きだったので、脱サラして開業。主に外商の仕事でやっていくはずでしたが、親会社同士のトラブルに巻き込まれて送品を止められました。奇跡的に大手取次店に助けられて店売を続けることが出来ました。ここ10年ほどで街中の書店が激減、廃業した書店さんから雑誌配達の引き継ぎを頼まれたりして、児童書専門ではなく、一般書にもスペースを割くようになりました。とはいえ、児童書と相性のよい本を置きたいと工夫しているつもりです。保育・教育関連書、芸術書、環境保護関連書等々。ご来店の上、ご意見ご要望を聞かせていただけたらうれしいです。

Q 定期的に本を紹介しているところがあると伺いました。

定期的に書評を担当しているものとして、毎日新聞北陸版に20年間連載をしています。紹介した本は当店のホームページにも掲載しています。また、富山県こどもみらい館の定期冊子でも絵本の紹介をしています。

Q 偕成社の本でいちばん好きな絵本と読み物(または思い出の本、注目の本など)を教えてください。

たくさんあり過ぎて。絵本なら、対象年齢の低い順に『いたいいたいはとんでいけ』『あかたろうの1・2・3の3・4・5』『くまのコールテンくん』『木はいいなあ』『言葉図鑑』『にんぎょひめ』『モモのこねこ』『ほらいしころがおっこちたよ、ね、わすれようよ』『春のわかれ』など。読み物なら『ガラスの家族』『ヒルベルという子がいた』『クラバート』『きみの声を聞かせて』『ある晴れた夏の朝』『屋根裏部屋の秘密』『死の川とたたかう』 渡辺仙州さん編訳の古典シリーズなど。幼年読み物、科学物にも好きなものがあります。

店主の杉原由美子さん。お気に入りの『ある晴れた夏の朝』『屋根裏部屋の秘密』と。

Q 本選びのポイントなど、子どもの本の専門店として、心がけていることはありますか。

お客さまにとっては、当店のような専門店に入ることだけで、既に一歩踏み出しておられると思います。「どれがいいでしょう」と聞くことで、二歩前進。こちらにとっても、お子さんの本を選ぶのは、楽しくもあり、苦しくもあり。図書館や文庫ではないので、緊張します。その段階では、利害が一致しているとはいえない売り手である私と、買い手である保護者のかたが、和気あいあいの空気になるかどうか、で成功率が変わります。保護者のかたをニッコリさせられたら、おすすめしているその本も受け入れられて、そばにいるお子さんも安心して、早くその本を見たい、読んでもらいたい、と感じるようです。愛着を持てるかどうか、なんですね。ひいては、「またあのお店に行きたい」につながるかどうか……。図書館、文庫、書店を問わず、本があるだけでなく、リラックスできる環境かどうか、がたいせつなのだと思います。

Q 近所にあるおすすめのお店やスポットを教えてください。

「広貫堂」。先用後利、というキャッチフレーズで有名な売薬さんの元締めともいえる、富山の代表的な製薬会社。見学者のための資料館があります。いつでも無料で見学できます。

「富山市科学博物館」。アロサウルスの実物大模型が出迎えてくれます。プラネタリウムの投影予定に合わせて訪れるのがおススメです。どちらも、当店から徒歩10分。

「大喜」。元祖富山ブラックラーメンの店です。ほんとうに行列のできる店なので、覚悟しておいでください。当店から徒歩3分。

ありがとうございました!


プー横丁

創業 1981年10月26日
住所 〒930-0063  富山県富山市太田口通り3-3-11
TEL 076-422-0010
定休日 毎週日曜日
営業時間 月~金 10:00~17:30 土・祝日 11:00~17:30
アクセス 市内電車 広貫堂前下車 徒歩1分
ホームページ http://www.pooh.co.jp
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ベビーカーでの入店
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ちょっとふてぶてしいような、味のあるミケばあちゃんの顔と、懐かしい絵柄でありながら意外とビビッドな色づかいに魅力を感じて買いました。おなおしをしながら大事に物を使うことを、改めて教えてくれる良い絵本でした。(20代)

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