店名は、イギリス生まれの名著『クマのプーさん・プー横丁にたった家』のタイトルからとられたという「プー横丁」。毎日新聞北陸版で20年間、「みんな元気になる絵本」を連載し、たくさんの子どもの本を紹介されている店主・杉原由美子さんが営むお店です。
Q お店をはじめたいきさつを教えて下さい。
夫婦で本好きだったので、脱サラして開業。主に外商の仕事でやっていくはずでしたが、親会社同士のトラブルに巻き込まれて送品を止められました。奇跡的に大手取次店に助けられて店売を続けることが出来ました。ここ10年ほどで街中の書店が激減、廃業した書店さんから雑誌配達の引き継ぎを頼まれたりして、児童書専門ではなく、一般書にもスペースを割くようになりました。とはいえ、児童書と相性のよい本を置きたいと工夫しているつもりです。保育・教育関連書、芸術書、環境保護関連書等々。ご来店の上、ご意見ご要望を聞かせていただけたらうれしいです。
Q 定期的に本を紹介しているところがあると伺いました。
定期的に書評を担当しているものとして、毎日新聞北陸版に20年間連載をしています。紹介した本は当店のホームページにも掲載しています。また、富山県こどもみらい館の定期冊子でも絵本の紹介をしています。
Q 偕成社の本でいちばん好きな絵本と読み物(または思い出の本、注目の本など)を教えてください。
たくさんあり過ぎて。絵本なら、対象年齢の低い順に『いたいいたいはとんでいけ』『あかたろうの1・2・3の3・4・5』『くまのコールテンくん』『木はいいなあ』『言葉図鑑』『にんぎょひめ』『モモのこねこ』『ほらいしころがおっこちたよ、ね、わすれようよ』『春のわかれ』など。読み物なら『ガラスの家族』『ヒルベルという子がいた』『クラバート』『きみの声を聞かせて』『ある晴れた夏の朝』『屋根裏部屋の秘密』『死の川とたたかう』 渡辺仙州さん編訳の古典シリーズなど。幼年読み物、科学物にも好きなものがあります。

店主の杉原由美子さん。お気に入りの『ある晴れた夏の朝』『屋根裏部屋の秘密』と。
Q 本選びのポイントなど、子どもの本の専門店として、心がけていることはありますか。
お客さまにとっては、当店のような専門店に入ることだけで、既に一歩踏み出しておられると思います。「どれがいいでしょう」と聞くことで、二歩前進。こちらにとっても、お子さんの本を選ぶのは、楽しくもあり、苦しくもあり。図書館や文庫ではないので、緊張します。その段階では、利害が一致しているとはいえない売り手である私と、買い手である保護者のかたが、和気あいあいの空気になるかどうか、で成功率が変わります。保護者のかたをニッコリさせられたら、おすすめしているその本も受け入れられて、そばにいるお子さんも安心して、早くその本を見たい、読んでもらいたい、と感じるようです。愛着を持てるかどうか、なんですね。ひいては、「またあのお店に行きたい」につながるかどうか……。図書館、文庫、書店を問わず、本があるだけでなく、リラックスできる環境かどうか、がたいせつなのだと思います。
Q 近所にあるおすすめのお店やスポットを教えてください。
「広貫堂」。先用後利、というキャッチフレーズで有名な売薬さんの元締めともいえる、富山の代表的な製薬会社。見学者のための資料館があります。いつでも無料で見学できます。
「富山市科学博物館」。アロサウルスの実物大模型が出迎えてくれます。プラネタリウムの投影予定に合わせて訪れるのがおススメです。どちらも、当店から徒歩10分。
「大喜」。元祖富山ブラックラーメンの店です。ほんとうに行列のできる店なので、覚悟しておいでください。当店から徒歩3分。
ありがとうございました!
プー横丁
創業 | 1981年10月26日 |
住所 | 〒930-0063 富山県富山市太田口通り3-3-11 |
TEL | 076-422-0010 |
定休日 | 毎週日曜日 |
営業時間 | 月~金 10:00~17:30 土・祝日 11:00~17:30 |
アクセス | 市内電車 広貫堂前下車 徒歩1分 |
ホームページ | http://www.pooh.co.jp |
SNSアカウント | |
ブッククラブ※ | − |
通信販売(配送手配) | ◯ |
おむつ替えスペース | − |
授乳スペース | − |
ベビーカーでの入店 | ◯ |
駐車場 | − |
※本の定期購読サービス