『ゆきがふるまえに』
じいじとばあばをむかえに行こう!
お父さんが描いてくれた地図をたよりに、まずは山を下り、町へでます。そこからさらに馬車にのり(馬が人力車のように引く、まさに“馬車”!)灯台のある船着き場まで。飛行場のある島までは、カヌーをこいでいきます。ふたりっきりで大海原へこぎだした、ラビッタちゃんとピョコラッタちゃん。無事にじいじとばあばに会えるのでしょうか?
さわやかな潮風を感じる海、たくさんの人でいっぱいの飛行場
1作目では町へでかけたラビッタちゃん。2作目では大草原でのピクニックへ。そして3作目の今回は、すきとおった広い広い海が登場します。思わずとびこんでおよぎたくなるような、水面のうつくしい表現は大きなみどころです。主人公のふたりに近づいたとおもったら、今度はぱっとひいて俯瞰したり、映画のように自在に視点が変わる場面づかいで、ふたりの住む世界に入り込むことができます。
そして、今回のお話ならではの場面が、飛行場のロビーです! パイロットやキャビンアンテンダント、夏休みのおでかけに胸を高鳴らせているようなワニの兄弟、なんとはなしにロビーを眺めるキリンのお兄さんや、遠征へいくのか楽器を背負った犬たちなど、描かれている動物たちは100匹以上! 画面のすみずみまでみて、動物たちの家族構成や、これからでかける先、行ってきた所を想像して楽しめます。
町で暮らす生き物たちのちょっとした親切心に支えられながらの、ふたりの旅路。いっしょにドキドキ、ワクワクしながら、楽しんでください。1作目から登場するオオカミカップルやカピバラさんにも出会えますよ。秋を描く『ゆきがふるまえに』春を描く『わかくさのおかで』とあわせて、読むといろんな発見があります。4作目の、冬のお話もどうぞお楽しみに!