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今週のおすすめ

なんでも5人でわけっこ! 韓国発の絵本『わたしたちのケーキのわけかた』

「わたし」は5人きょうだい。つまり、ケーキもりんごも牛乳も、1つのものを5人でわけなくてはいけません! 自身も5人きょうだいの次女として育ったキム・ヒョウンさんによる『わたしたちのケーキのわけかた』(おおたけきよみ 訳)は、きょうだいでの「わけっこ」の難しさや楽しさを、ユニークに表現した一冊です。

どんなものでもわけっこ! でも、均等にわけられないときは、どうする?

 5人きょうだいの「わたしたち」は、どんなものでもわけっこします。りんご1個なら、6等分したものを1個ずつと、さらに最後の1かけを5つにわけたものを1個ずつ。牛乳1パック(1L)なら、1人200mlずつにわければOK。
 
 均等にわけることができないものも、5にんきょうだいなりの分け方があります。たとえばお父さんが買ってきたチキンは、5個以上あるけれど、いろんなサイズ、形をしています!
「としうえ ゆうせんでしょ?」
「わたし、このあいだ ゆずったもん」
「そだちざかりなんだぞ!」
「たべやすいところが いいな……」
「チキンチキンチキンチキンチキン」
きょうだいで、言い分だってさまざま。思い思いのものを選んでわけっこします。

 ファミリーサイズのアイスクリームをすくってわけるときは、何ですくうか、道具選びが大切。食卓につくときは、どの席を選ぶか、全体を見ることも必要です(この席は、ご飯の豆が少ないのはいいけど目の前が野菜、こっちの席は、卵焼きが目の前だけど、ご飯の豆が多い……などなど)。
 
 「わたしたち」には、ほかにも色々なわけっこの方法があります。
 

もし、ひとりっこだったら……?

 でもある日「わたし」は思いがけず、自分だけの時間を手にしました。1つのキックボードを、1人24分ずつ(合計で2時間)でわけっこして乗っていたら、ドン! と転んでしまったのです。
 
 腕をケガして、1人だけ病院に行くことになってしまいました。でも、悪いことばかりではありません。お父さんとお母さんが一緒にいてくれるし、お菓子もひとりじめできちゃいます。病院の帰りに寄ったケーキ屋さんでも、選ぶのは「わたし」! いろんなケーキを見て、「わたし」は想像をふくらませます。もしひとりっこだったら、わけにくい形のケーキを選んでもいいし、最初にかざりだけ食べたっていいし、毎日ひとかけずつ食べたっていい……。

 だけど、やっぱり「わたし」は5人きょうだい。家に帰るときょうだいたちが、心配して出迎えてくれました。そして、ケーキの準備をしたら、みんなでろうそくの火を消します。「ハッピーバースデー!」そう、今日は「わたし」の誕生日だったのでした!
 

5人きょうだいの作者が語る、「わかちあい」

 本作の作者のキム・ヒョウンさんは、5人きょうだいの次女として育ちました。だから、なんでもわけなくてはいけなかった子ども時代のくせで、食事の時はつい頭の中で、食べ物を人数分にわけてしまうのだとか!
 
 今は大人になって、わけなくていい「わたしだけのもの」が増えたといいますが、そのぶん、「だれともわかちあえないまま流れていってしまったもの」もたくさんあるといいます。そこで本作には、こんな願いを込めたそうです。
形も味もまちまちな日々の小さな物語を、絵本に託してわかちあいたいです。わたし一人ではできないことも、絵本だったらできると思うのです。
このわかちあいが、わたしたちのおなかをじゅうぶんに満たしてくれますように。
(あとがきより抜粋)
 ユニークであたたかい絵本です。きょうだいやお友だちと、わけっこしながら読んでみてください!

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今日の1さつ

小学校6年生のときに、「十一月の扉」を読んで以来、高楼さんの本が大好きです。「街角には物語が…」も、読んでいてとても心があたたかくなりました。高楼さんの物語の世界は、小さい頃から私の憧れている世界そのもので、本当に大好きです!!(17歳)

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