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今週のおすすめ

台所をとびだして、船の旅へ出発! 『コロッケくんのぼうけん』

みなさん、コロッケは好きですか? じゅわじゅわの油で揚げられた、サクサクあつあつのコロッケ……。考えただけでよだれが出そうです。今回ご紹介する『コロッケくんの冒険』(二宮由紀子 作/あべ弘士 絵)は、お昼ご飯で残ってしまったコロッケくんが海へ冒険にでる、奇想天外なお話です!

カニクリームコロッケは、誰よりもかっこいい「海の男」

 コロッケくんは、ちょっぴり冷めかかったカニクリームコロッケです。コロッケくんが食卓から台所にもどってくると、はみがきコップが旅のよさを熱弁しているところでした。

 「どうだい? よかったら、きみも、ぼくといっしょに『たび』をしないか? しらない遠い遠いところに『たび』にでるって、ほんとうにすてきなことだよ」

 コロッケくんはたちまち心をうごかされ、はみがきコップと、いっしょに話を聞いていたパイナップルのかんづめのあきかんと、3人で旅に出ることにしました!

 パイナップルのかんづめのあきかんは、まだパイナップルのかんづめだったころ、遠い外国からダンボールに詰められて、はるばる海をわたってきたことを思い出しながら、「『たびをするなら、いちばんすてきなのは、『ふなたび』よ。」と、自信たっぷりに言いました。

 そこで3人は、まず海に向かうことにしたのです。

 海につき、水がちゃぷちゃぷと波打つ音にコロッケくんがおびえていると、パイナップルのかんづめのあきかんはこう言いました。

 「おやおや、コロッケくんたら、カニクリームコロッケのくせに、海をこわがるなんてどうかしてるわ。カニは海から来たんでしょ、それならコロッケくんは、『海の男』のはずよ。」

 その言葉に「カニクリームコロッケ」としてのプライドがむくむくと芽生えたコロッケくん。さあ、胸をはって、いよいよ船に乗り込みます!

コロッケくんの旅はつづく

 コロッケが旅なんてできるの? と思われた方も多いかもしれません。お察しのとおり、コロッケくんの旅路は前途多難! コロッケくんを食べようと狙うものは数知れず、さらには旅の途中で濡れてしまったり、少しつぶされてしまったり……。それでもまったく意に介さず、ほがらかに旅をつづけるコロッケくんはまさしく「海の男」です。

 いっしょに旅をしてきた仲間たちは、旅先でそれぞれあたらしい居場所を見つけて、コロッケくんのもとを去っていきます。出会いと別れを経験して、少しずつ大人になっていくコロッケくん。そしてお話の最後には、コロッケくんにもあたらしい出会いが訪れます!

 二宮由紀子さんによるユーモアたっぷりの文体と、あべ弘士さんによるちょっととぼけた絵が絶妙にマッチして、コロッケくんの存在を一層愛おしいものにしています。

 今でもどこかで旅をしているかもしれないコロッケくんに想いをはせて、読んでみてください。

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今日の1さつ

小学校6年生のときに、「十一月の扉」を読んで以来、高楼さんの本が大好きです。「街角には物語が…」も、読んでいてとても心があたたかくなりました。高楼さんの物語の世界は、小さい頃から私の憧れている世界そのもので、本当に大好きです!!(17歳)

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