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今週のおすすめ

きたやまようこさんが描く、おにの子の名作絵本!「おにの子 あかたろうのほん」

おにというと、強くてこわいイメージがあるかもしれません。でも、あかたろうはちがいます! きたやまようこさんによるシリーズ「おにの子 あかたろうのほん」(全3巻)では、おにの子どもたちの平和な日常の中での経験が描かれます。人間とはちょっとちがう、けれども子どもらしさあふれる、おにの子たちの日々をのぞいてみましょう。

「おにの子 あかたろうのほん」はどんなお話?

 まずは、シリーズの内容をご紹介しましょう。1作目は、電話がでてくるお話『あかたろうの1・2・3の3・4・5』です。


 家にかえってきて、お母さんがいないことに気づいたあかたろう。「そうだ、おばあちゃんの ところかも しれないぞ。」と、ひとりでおばあちゃんに電話をかけます!
 
 おばあちゃんから、お母さんがやおやさんに向かったときいたあかたろうは、次にやおやさんに電話をかけ、さかなやさんに寄ったときいて、今度はさかなやさんに電話をかけ……。さあ、お母さんの居場所はわかるでしょうか?

 お母さんがいない、という、ちょっと不安になりそうなはじまりですが、機転をきかせて電話をつかうあかたろうは頼もしく、勇気をもらえます。また、大人のように電話をかけてみたい! という、子どもの憧れをかなえてくれるストーリーでもあります。
 
 やおやさん、さかなやさんなどでは、お店のおにが、お母さんが買っていった品物と数をおしえてくれます。電話をかけるシーンと合わせ、数字に親しめる工夫も盛り込まれているのです。

 

友だちは、あおおに、きいおに、みどりおに!

 2作目と3作目では、あかたろうの友だちも登場します。青色のあおおに・あおおくん、黄色のきいおに・きよちゃん、緑色のみどりおに・みどりちゃんです。


 2作目『へえー すごいんだね』では、4人が自分たちの生まれについて話します。みどりおには葉っぱから、きいおにはお月さまから……。それぞれ生まれを語る友だちに対し、あかたろうはあかおにがどこから生まれたかがわかりません。からかわれて落ち込むあかたろうですが……?
 「みんな いろは ちがうけど ちっとも ふしぎじゃ ないんだぜ!」最後は色や生まれのちがいを認めあい、楽しくあそぶ4人がみられます。
 
 3作目『つのはなんにもならないか』は、おにの特徴のひとつである「つの」がポイントになるお話です。なわとびに引っかかってしまったり、ボールあそびでボールをパンクさせてしまったり、何かと不便なこともあるおにのつの。「いやだね。つのなんか あって。」4人はつのにうんざりしてしまいますが、森にあそびにいくと、つのが大活躍するできごとが起こります! 

『へえー すごいんだね』より

1977年初版、世代を超えて愛される名作絵本!

 「おにの子 あかたろうのほん」は、1977年に刊行されました。きたやまようこさんが、娘さんの子育ての中で感じたことをヒントに手がけたこのシリーズは、発売から40年以上経った現在も、たくさんの愛読者はがきが届く人気作です。
 
 「こどものころ、母がよく読んでくれた本です。なつかしくて手元においておきたくて購入しました。5歳の娘が気に入って読んでいるのがうれしく思います。」
 
 「母が買ってくれ、大好きで何度も読みました。それから30年以上の歳月を経て、私にも子どもが生まれ、娘に読んでやりました。絵本はボロボロですが美しい絵は健在でストーリーはすばらしく、なつかしさと感動で胸がいっぱいになりました。」
 
 など、親から子へ、またその子どもたちの世代へと、長く愛されていることが伝わってくる感想がたくさん! これからもあかたろうは、たくさんの子たちの友だちになってくれることでしょう。

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今日の1さつ

2年前から一人暮らしです。書店で本を目にして、トガリネズミの愛らしいすがたに、つい買ってしまいました。主人公がとてもかわいくて、1ページ、1ページ色んなことを想像して、楽しくて、最後読み終わったとき、「そっか〜良かったね」と声が出てしまいました。ほんわかとやさしい気持ちになり幸せでした。(60代)

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