icon_twitter_01 icon_facebook_01 icon_youtube_01 icon_hatena_01 icon_line_01 icon_pocket_01 icon_arrow_01_r

今週のおすすめ

いないいないばあ×おばあさん! 佐々木マキワールド炸裂の絵本『いないいないばあさん』

佐々木マキさんといえば、そのシュールでナンセンスな作風でおなじみの絵本作家。今回ご紹介する『いないいないばあさん』は、突然いなくなっては、思いがけないところから「ばあー」! と姿をあらわすおばあさんと「ぼく」のお話です。そのちょっぴり不思議な世界を存分にお楽しみください。

ショーウィンドウの中や、煙突の上まで! あらゆるところから、いないいない「ばあー」

 ぼくがおばあちゃんと一緒に歩いていたら、いつの間にかおばあちゃんがいなくなりました。

 「おばあちゃーん」あちこち探し回ると……。「ばあー」!

 なんと、おばあちゃんが、ショーウィンドウの中でマネキンのまねをして立っていました。

 別の日も、一緒に歩いていたと思ったら、突然いなくなってしまうおばあちゃん。橋の下や階段のうら、煙突の上などから「りょうちゃん、ここよ、ばあー」と登場! 

 でもある日、ほんとうにいなくなっちゃって……? おばあちゃん、いったいどこに隠れてしまったのでしょうか。

かくれんぼと、くりかえしの展開が楽しい!

 いないいないばあや、かくれんぼが定番のあそびになっているように、「かくれる」→「見つける」の遊びが、子どもは大好き。この絵本でも、おばあちゃんがいなくなる→見つける(不安になる→安心する)のくりかえしが、子どもの心をつかみます。

 さらに、なんといっても注目すべきは、おばあちゃんのアクロバットな身のこなし! 毎回予想もつかないところから登場するおばあちゃんに、大笑い! 次はどこかな? と読みながら考えるのも楽しいですね。

 「いないいないばあ」と「おばあさん」。ありそうでなかったこのテーマは、マザーグースの『リトル・ボ・ピープ』から着想を得たのだそう(くわしくはこちらのインタビュー記事をご覧ください)。

絵本の裏表紙には「Little Bo Peep」をもじった「Granny Bo-peep」の文字が!

 佐々木マキさんの遊び心がちりばめられたこの絵本、ぜひ手にとってみてください。

この記事に出てきた本

関連記事

バックナンバー

今日の1さつ

真っ黒な表紙にこれ以上ない直截な言葉「なぜ戦争はよくないか」の表題にひかれ、手にとりました。ページを繰ると、あたたかな色彩で日常のなんでもない幸せな生活が描かれていて胸もホッコリ。それが理不尽な「戦争」によって、次々と破壊されていく様が、現在のガザやイスラエルと重なります。(70代)

pickup

new!新しい記事を読む