「いぬ」と「かめ」。見てのとおり、ちがう生きものをあらわした2文字の言葉です。ところが、「いぬ」の一部を変えると……あらふしぎ! 「かめ」の2文字に早変わり。『もじかけえほん かな?』(大日本タイポ組合 作)は、しかけで文字の変化を楽しむという、おもしろい体験ができる絵本です。
「さら」の2文字が……?
「めくるとびっくり もじが かわるよ! どんな もじに かわる かな?」
女の子の案内でページをめくると、「さら」の2文字があらわれます。

左には、丸くて平たいもののイラスト。そう、よく使う「お皿」です。
ところがこの2文字、上半分になったページをめくると……



なんとびっくり! 「もち」になりました。左のイラストも変わっています。ぷくっとふくらんだ「お餅」になったのです。
『もじかけえほん かな?』は、このように、文字の一部を変えるだけで別の文字になり、言葉の意味も変わるという、おもしろいしかけ絵本です。

「いぬ」もこのとおり、「かめ」に変身!
文字をじっくり観察して楽しもう
作者である「大日本タイポ組合」のおふたりは、これを見て「もじ」の「しかけ」絵本、「もじかけえほん」のアイデアを思いついたのです。
「大日本タイポ組合」とは、秀親さんと塚田哲也さんのお2人で1993年に結成されたユニット。文字を解体し、組み合せ、再構築することによって、新しい文字の概念を探る……という「文字」に関するあたらしい試みを行っています。
ふだん何気なくみているひらがなですが、あらためてじっくりながめてみると、あたらしい発見があります。ぜひ、「これはどうかな?」と探してみてくださいね。
では最後にゆかいな動画をおたのしみください!