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絵本&読み物案内

頭のてっぺんからカラまで……カタツムリは万能食材!? 『こちらムシムシ新聞社〜カタツムリはどこにいる?』

2018.07.17

近ごろ、都会ではめっきり見かけなくなったカタツムリ。でも、実はカタツムリは、さまざまな生き物たちが生きる上でかかせない存在なのです! 今日は、生き物たちを主人公にしたユニークな絵本を多く描いている三輪一雄さんの『こちらムシムシ新聞社〜カタツムリはどこにいる?〜』をご紹介。“食べられるカタツムリ”について徹底研究します。

カタツムリはどこにいる?

 ここはさまざまな虫たちがはたらくムシムシ新聞社、自然科学部。この日、かけだし記者のテントウムシは、部長に呼ばれて、カタツムリの取材を任されました。小学生の読者から、「どこに行くとカタツムリを見つけることができますか? もっとカタツムリについて知りたいです」という手紙が届いたのです。

 調べてみると、アスファルトの多い都会は、しめった状態の土が少ないため、カタツムリにとっては住みにくい場所のようです。ということで、テントウムシ記者は、土の多い田舎へ赴くことに。

食べる理由は生き物それぞれ。カタツムリは万能食材!?

 森で最初に出会ったのは、土を掘るイノシシ。

「え? 何してるかって? カタツムリをさがしてるんだ。」
「えっ!? カタツムリっ? 食べるんですか?」
「もちろん食うさ。とくに冬がくると、冬眠しない野生のほ乳類にとって、落ち葉の下で冬眠するカタツムリは非常食になるのさ。」

 どうやら、タヌキやアナグマ、ハクビシン、イタチなどなど、カタツムリを食すほ乳類は多々いるようです。

 取材を進めていくと、カタツムリの「カラ」も大いに利用されていることがわかってきました。カラに含まれているカルシウムが目的のカラスや、カラの中まで食べるために細長く進化したマイマイカブリ、カラを巣にして子供を産むマイマイツチハナバチなども現れます。
 
 さらに、うんちを食すものまで登場! 身体まるごとから、カラ、うんちに至るまで、カタツムリってさまざまな生き物たちの役に立っているのですね〜。
 

気になるカタツムリの内部構造も大公開

 絵本では、食物連鎖の中でのカタツムリの役割だけではなく、その生態についてもわかりやすく紹介しています。あの独特なカラの中には何が入っているのか? カタツムリ自身は何を食べるのか? そんなに食べられてばかりで、絶滅しないのか?(それを見越してすごくたくさんの卵を産むようです)などなど。

 夏のレジャーで自然ゆたかなところへお出かけの際は、ぜひカタツムリさがし、してみてくださいね。

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