突然ですが、あなたは犬派? それとも猫派ですか? 今回は猫が主役の絵本を3冊ご紹介します。猫派にはたまらない、猫の愛らしい仕草や表情はもちろん、猫との幸せな暮らしを想像しながら堪能できる3冊です。
さまざまな猫のすがたを詩文で描く『ねこねここねこ』
1冊目は『ねこねここねこ』(ブルノー・ホルスト・ブル 文/ヤーヌシ・グラビアンスキー 絵/まえかわ やすお 訳)。お母さんに体をなめてもらっている子猫や、鏡をのぞきこんで不思議そうにしている猫、ちょうちょを追いかけている猫など、さまざまな猫が1ページずつ登場。やさしい詩文とともにのびやかな猫のすがたを描きます。
《きれい きれい》
おかあさんねこが いいました。「ねこは いつも、きれいに していなくちゃ いけないのよ。」
こねこがいいました。
「もう いいよ、もう いいったらあ。あそびに いきたいんだよお。」でも いい きもち。
《ちょうちょう》
まってくれ まってくれ、
いじめたりしないよ。
おしえて ほしいんだ。
どうやったら そらを とべるか、
ね きみ!
登場するのは、なんと40匹以上! ぜひお気に入りの猫を見つけてみてください。
突然やってきた子猫と、なかよくできるかな? 『ねこのジンジャー』
2冊目にご紹介するのは『ねこのジンジャー』(シャーロット・ヴォーク 作/小島希里 訳)。猫のジンジャーが好きなのは、おいしいごはんに、やさしい抱っこ。お気に入りのかごの中で、今日もすやすやと眠ります。そんなある日、ジンジャーの家に子猫がやってきました。
ジンジャーのあとをついて回ったり、飛びついてきたり、はてはジンジャーのえさを勝手に食べてしまったり。平穏で幸せだったジンジャーの生活が、子猫によってめちゃくちゃに! たまりかねたジンジャーは、とうとう……。
さて、ジンジャーと子猫は、なかよく暮らすことができるのでしょうか。
美しい四季のうつろいを描いた絵本『ハーニャの庭で』
最後にご紹介するのは『ハーニャの庭で』(どいかや 作)。猫のハーニャが暮らすのは、山のとちゅうにある小さなお家。その家の小さな庭を舞台に、ハーニャと人間の家族、そしてそこにすんでいたり、そこを通りすぎていったりするさまざまな生きものたちの1年を描きます。
2月。椿の花が咲いたり、渡り鳥がやってきたり。どこからか、迷い猫もやってきました。
3月。今年もツバメがやってきました。よーく探すと、イノシシの親子も山を下りてきたようです。迷い猫とハーニャは、なかよくなったみたいですね。
季節とともにうつろう自然の美しさを存分に描いた絵本です。
以上、猫の絵本3冊をご紹介しました。ほかにも猫が出てくる本はたくさんありますので、ぜひお好みの猫を見つけてみてくださいね。