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今週のおすすめ

本が主人公の本!『ほんちゃん』

もしも本が「本になるための修行」をしていたら……? 『ほんちゃん』(スギヤマカナヨ 作)は、本の国に住んでいる、本の子ども、ほんちゃんが主人公の絵本です。

かっこいい本になりたいほんちゃんと、立派な図鑑になってほしいお母さん

 大事にしてもらえる本になるため、学校で学んだり、本屋さんや図書館など、いろいろなところで修行をしているほんちゃん。子どもの本の中身は、まだ真っ白。将来どんな本になるか、決めなくてはいけません。ほんちゃんのお母さんは「立派な図鑑になりなさい」といいますが……。

本の健康についての授業。本にとって、赤ちゃんは大敵のようです!

 でもほんちゃんは、かっこいい本になりたいのです。スイッチやリモコンがついていて、音が鳴ったり、絵が動いたりするような本! きっとみんなが欲しがって、ずっと大事にしてもらえるはずです。

 お母さんはそれを聞いて「それじゃあ、まるで テレビでしょ。」と叱ります。ほんちゃんは、将来どんな本になるか考えるために、お兄ちゃんたちのもとで修行をすることにします。

 お兄ちゃんたちは、立派な図鑑になって、本が好きな子の本棚で暮らしています。みんな、「中身を覚えてもらえる」「夏休みに大活躍」など、図鑑であることに満足しているようすです。本棚のほかの本たちも、人に読まれた経験を、誇らしげにほんちゃんに話して聞かせてくれました。

噛まれたり、破られたところがある赤ちゃん絵本ですが、これは「赤ちゃんが気に入ってくれたしるし」。この傷が自慢なのです。

 ほんちゃんは、やっぱり「ふつうの本」になるのが嫌みたいです。でも、「大事にしてもらえる本」って、ほんちゃんが憧れる「かっこいい本」だけなのでしょうか。ぼろぼろになったって、埃を被っていたって、大事に読んでもらえる本もある……そんな話を聞いたほんちゃんは、将来どんな本になるか、思いついたようです!

あなたとの出会いを待っている本たち!

 作者のスギヤマカナヨさんから、刊行時にこんなメッセージをいただきました。

本というのは、かつて読んだことのある本でも、読み返してみるとその時の状況や成長によって感じ方が変わったりします。大人になって読み直して「へぇ~、こういうことを言っていたのか」と改めて気づいたり。でも、やっぱり子どもの時に出会った本は、そのころ出会えてよかったと思っています。(中略)この本の主人公「ほんちゃん」もたくさんの本と出会います。そして、その本達から出会いのすばらしさを聞かされ、やがて「本のいいところ」を知ることになります。今、「ほんちゃん」は、どきどきわくわくしながら出会いを待っているに違いありません。「ほんちゃん」だけではなく、あらゆる本は本となったその日から、出会いを待ちこがれています。どうか、皆さん、本屋で、図書館で、学校の図書室で、古本屋で、病院の待合室で、友達の本棚で、たくさんのいい出会いをしてください。そして、願わくば『ほんちゃん』とも、友達になってもらえればと思います。

 子どもの頃から、「『本の虫』というわけではなかったけれど本が好き」だったスギヤマカナヨさん。本とのすてきな出会いの経験が『ほんちゃん』を生んだのですね。

 学校では、本の健康について以外にも、身だしなみについて学んだりしているほんちゃん。カバーや帯の色は何にしようか、中に挿絵を入れようか、なんて、本自身が考えている、と想像したらくすっと笑えます。そんな視点で本棚をのぞいたら、新しい出会いがあるかもしれませんね。

●広がる本の輪! ほんちゃんプロジェクトやってます。

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今日の1さつ

小学校6年生のときに、「十一月の扉」を読んで以来、高楼さんの本が大好きです。「街角には物語が…」も、読んでいてとても心があたたかくなりました。高楼さんの物語の世界は、小さい頃から私の憧れている世界そのもので、本当に大好きです!!(17歳)

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