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今週のおすすめ

和食の基本、「だし」のすべてがわかる! 「和食のだしは海のめぐみ」シリーズ

2013年、ユネスコの無形文化遺産に登録された「和食日本人の伝統的な食文化」。その味つけを支えるのが、「だし」です。素材の味をそこなわず、料理をおいしくする「だし」のこと、じっくり学んでみませんか? 「和食のだしは海のめぐみ」(阿部秀樹 写真・文)は、学校図書館出版賞も受賞した、「だし」についてくわしく紹介する3冊のシリーズです。


『昆布』『鰹節』『煮干』。3つの食材が、海から食卓へ上るまで!

 「和食のだしは海のめぐみ」シリーズは、『昆布』(日本昆布協会 監修)、『鰹節』(日本鰹節協会 監修)、『煮干』(全国煮干協会 監修)の3冊。「だし」になるもの海で生きる姿から、漁獲・加工されて全国へ出荷され、食卓でさまざまな料理に使われるまでを、歴史も交えて紹介しています。
 
 例として、1巻目の『昆布』を見てみましょう。(※この本の中では、生物としての「コンブ」と食品としての「昆布」で、表記が分かれています)


 日本では、コンブの約94%が北海道で漁獲されています。漁獲したあとに行われるのが、コンブ干しという重要な作業。コンブ干しは、種類や地域によって、さまざまな方法で行われ、それが産地ごとの昆布の個性になっているのです。たとえば利尻島では、早朝からかんにコンブを並べ、日のあるうちに、一気に取り込みます。


 一方、うすでは、昼間に干したラウスコンブを、夜になってからもう一度干場に並べ、コンブに湿り気を移すのだそう。


 コンブは利尻島のリシリコンブ、羅臼町のラウスコンブなど、種類別に分布場所が異なり、甘みの強いもの、わずかに塩気がある上品な味、と味の特徴もあります。干されて全国各地に出荷されたコンブは、その特徴に合わせ、地域ごとにいろいろな料理になります。
 
 ほかにも、実際にだしをとってみよう! というページや、歴史を紹介するページ、さまざまなおいしい和食料理のページなどがあり、3冊どれも充実の内容です。

学校図書館出版賞受賞! 学びの本としても、写真の本としても。

 このシリーズは2021年、第23回学校図書館出版賞を受賞しました。賞の名前の通り、学校の授業に沿った内容は学びにも役立ちます。写真が満載で、「海の生きものがだしになるまで」を丁寧に追いかけているので、写真の本として読んでも楽しめます。
 
 写真・文を担当した阿部秀樹さんの本業は、「水中カメラマン」。長年海にもぐって水中の生きものなどを撮影してきた阿部さんは、コンブ、カツオ、イワシの姿をみてその先が気になり、何年もかけて取材を重ねたといいます。カメラマンならではの迫力の写真にも、ぜひ注目してみてくださいね。

 

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今日の1さつ

お年玉として本屋さんで好きな本を選んでいいよ!と言ったら、たくさんある本の中から娘が自分で選んできました。帰宅して読んでみると地下の世界のお話。田舎の我が家にももぐらの穴がたくさんあるので家の下もこうなっているのかな?!と家族で想像しながら読みました。とても楽しい時間でした。(4歳・ご家族より)

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