詩人の木島始さんと絵本作家の荒井良二さんによる『ゆっくりにっこり』は、家だけではない、いろんな引越しを描いた絵本。アヤメちゃんと一緒になぞなぞに答えながら、読み進めます。入学祝いのプレゼントにもおすすめです。
引越ししているのは人間だけじゃないよ! だれかわかるかな?
『ゆっくりにっこり』は、詩人の木島始さんの「ひっこし」にかけたなぞなぞに、荒井良二さんがカラフルでかわいいイラストをつけた1冊。
いつも ひっこしを してるのは
だれかなあ?だれかな だれかな?
そんな ひっこし あるかなあ?
みなさん、わかりましたか? 答えは、おひさま!
おひさまは
いつも ひっこし
ひがしから にしへ
まいにち まいにち
いつも ひっこし
ほかにも、家ごと引越しするのはだれ? お母さんのお腹に入ったまま引越しするのはだれ? と、なぞなぞが続きます。
最初のなぞなぞをそのまま絵にしたゆかいなイラストのページをめくると……なぞなぞの答のイラストが登場します。思わず声に出して読みたくなる心地よいリズムのなぞなぞと、カラフルなイラストで、めくるのが楽しい絵本です。
アヤメちゃんが「コスモスえん」から引っ越すのは?
アヤメちゃんももうすぐ、いま通っている「コスモスえん」から引越しするんですって。赤いランドセルを背負ってね。そう、あたらしいお友だちのいる「しょうがっこう」へ!
お引越しをすると、大切なお友だちや、住みなれた街との別れなど、さみしい気持ちも体験しますが、地球のあちらこちらで、いろんな引越しがあることを知ったアヤメちゃんは、最後に「うーん わたしも ひっこししたくなったなあ」と思います。
あたらしい出会いの始まりでもある引越しが、待ち遠しくなる1冊。春の出会いと別れのシーズンに、お子さんと一緒に読んでみるのはいかがでしょうか。入学のお祝いにもぴったりです。