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今週のおすすめ

一度は読んでおきたい! 偕成社のイチオシ名作海外文学3作品

みなさん、海外児童文学はお好きですか? 外国の暮らしや食文化にふれられる海外児童文学には、ストーリーの他にもさまざまなおもしろさがありますね。
偕成社でも、多く海外児童文学作品を刊行しています。今回はその中でもイチオシの作品3冊と、それぞれの作品の作者についてご紹介します。

『ヒルベルという子がいた』(ペーター=ヘルトリング 作/上田真而子 訳/初版1978年)

 1作目は、施設で育つ男の子の半生を描いたドイツの物語です。

 ヒルベルは施設で暮らす、10歳になる男の子。上手に話すことができないために、ひどい癇癪持ちで、突然叫んだり暴れたりもするので、他の子どもたちからは敬遠されがちです。
 
 理解のない大人から「悪い子だ」と言われ、読み書きや勉強が苦手なせいで、周囲の子どもたちからは「ばかだ」と言われヒルベルは不安定な心を抱えたまま、毎日を過ごしていました。
 そしてある日、ヒルベルは施設から逃げ出します……。
 
 作者のペーター=ヘルトリング(1933-2017)は、編集の仕事をしたのち、大人向け文学、詩などの作品を書き、1970年ごろから児童文学を手がけるようになりました。
 
 訳は、『はてしない物語』(ミヒャエル・エンデ 作)をはじめとするドイツ児童文学の翻訳を数多く手がけた、ドイツ文学者の上田真而子さんです。偕成社では、同じヘルトリングの作品をほかに3点、上田さんの訳で刊行しています。
 
偕成社文庫版もあります。
 

『クラバート』(プロイスラー 作/中村浩三 訳/初版1980年)

 2作目は、『大どろぼうホッツェンプロッツ』で知られるドイツの作家、オトフリート・プロイスラー(1923-2013)の名作です。
 

 身寄りのない少年・クラバートは、荒地にある水車場の親方のもとで、見習いとして働きはじめます。
 独特のルールや、ほかの職人たちのどこか不穏な雰囲気に戸惑いながら働くうちに、クラバートは、水車場の秘密を知ります。それは、ここが親方による魔法の学校だということ。見習いの期間が終わると、職人たちはからすの姿に変わり、毎週金曜日の夜に魔法を習うのでした。
 
 おそろしい親方の命令には絶対に歯向かえず、ひたすら働いて魔法の腕をみがく日々の中、クラバートはある少女に心を奪われ、生死をかけて親方と対立することになります。
 
 『大どろぼうホッツェンプロッツ』は、ゆかいで痛快なストーリーが魅力ですが、こちらは一転、不気味な空気が漂い、「愛の力」がそれに立ち向かうという、大人っぽい一冊です。
 訳は、『大どろぼうホッツェンプロッツ』と同じく、中村浩三さんが手がけています。水車場の湿気や季節の移り変わりが手に取るようにわかる、引き込まれる訳文です。
 

『不思議を売る男』(ジェラルディン・マコックラン 作/金原瑞人 訳/初版1998年)

 3作目は、ふしぎな男が古道具屋の「物」にまつわる物語を毎話語る、連作短編集です。
 

 身寄りがないからと、母娘が営む古道具屋に居ついて働き始めた謎の男、MCC。いつも本を読んでいて、一見さぼってばかりですが、お客がやってくると態度は一変。お客が興味を持った古道具にまつわる不思議な話を語って聞かせ、見事に古道具を売りさばいていきます。
 果たしてこの男が語る話は、嘘か真かどちらなのでしょう。そして、この男の正体とは? お店の母娘とともに、読者も、摩訶不思議なMCCの魅力に引き込まれてしまいます。
 
 作者のジェラルディン・マコックラン(1951-)はイギリス生まれ。出版社につとめたのちに作家になりました。ほかにも数多くの作品を手がけていて、偕成社では全部で7点の作品を刊行しています。
 訳は、名著を多く訳されている金原瑞人さん。『不思議を売る男』は、ほかの作品でもたびたびタッグを組んでいる、佐竹美保さんが絵を描かれています。


 いかがでしょうか? どれも、読み出したらページをめくる手が止まらなくなることうけあいの、魅力たっぷりの作品です。読書の秋、ぜひ挑戦してみてくださいね。

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今日の1さつ

子供が学校から借りてきました。私も(母)一緒に読んだところあまりにおもしろく、学校でも人気がありなかなか借りれませんので購入しています。今では私の方が読書が楽しくていろんな本を読んでいます。銭天堂様様です。(11歳・お母さまより)

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