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絵本&読み物案内

さかさまになって部屋を眺めたら、いつも見ているものが、別の何かに見えてきた! 遊べる絵本『さかさまたんけんたい』

2019.06.24

自分のおうちは、子どもも大人も一番長い時間を過ごす、安心する場所ですよね。そんなおうちの中が、いつもとまったくちがう見え方になったらどうでしょう? 絵本『さかさまたんけんたい』(すずきみほ 作)は、さかさまになっておうちを眺めてみるという、あたらしいおうち遊びがテーマ! 何気ない部屋の中に、ふつうなら見えないいろんなものが見えてきます。

ブリッジをすると、世界がかわった! きょうの遊びはこれに決まり

 幼稚園から帰ってきたふみちゃん。お兄ちゃんが帰ってくるまで、少し時間があるようです。すると、おや? ふみちゃん、なにやらふしぎなかっこうをしています。ブリッジです!


 なぜこんなかっこうをしているかというと……、おうちの中をさかさまに見ると、いつもとちがう世界が見えるのです!

 きょうの遊びは、これに決まり。ふみちゃんは、おうちの中のいろんな部屋をめぐることにします。「さかさま、さかさまたんけんたい!」

ホースがへびに、植木鉢がくらげに!? さかさまになると見えるものがいっぱい!

 ふみちゃんがまず向かったのは、お庭です。木の陰が落ちるデッキに散らばるのは、ボールやバケツ。植木鉢があったり、プランターがあったり、なんてことのないふつうのお庭です。


 でも、絵本ではこの絵、さかさまの向きになっています。そうすると、あらふしぎ! 落ちているボールが目玉になって、生きものが見えてきたり、黄色いバケツがプリンに見えたり、植木鉢がくらげに見えたりするのです。

左上の陰に、目玉と舌がついて……。右上のバケツはお皿にのったおいしいもの? 他にもたくさんのものがかくれています!


 こうしてふみちゃんは、台所、おじいちゃんおばあちゃんの部屋、寝る部屋など、おうちの中をめぐって、いろんなものを見つけていきます。

探して遊べる絵本でもある! あたらしい遊びがつまった一冊

 先ほどのお庭のページで、ふみちゃんが見つけたいろんなもの。実は絵のページをめくると、絵の中で見つけられるものがピックアップしてあります。

 「うん、あったあった!」「えっ、こんなものも?」と、このページで答え合わせをしながら、探し絵遊びをして読みすすめることができるのです。
 そして、ここにでてくるもの以外を見つけたり、本来の向きで(つまり、絵本をさかさまにして!)もう1回眺めたりと、2倍、3倍の楽しみもあります。
 
 作者のすずきみほさんは、さかさまになった部屋の感覚をつかむため、まず試しに、ふみちゃんのおうちを模型で作り、それから家具の配置や置くものなど、時間をかけて考えぬいたそう! そのおかげで、どの絵も普通の向きで見ると、違和感のない自然な部屋に見えます
 
 読んだあとは、自分のおうちでも試してみたくなるはず。足の間から顔を出したり、寝転がったりするだけでも、ちがった景色が楽しめます。ぜひ「さかさまたんけんたい」、やってみてくださいね!

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