風がつめたい冬のおでかけの日にかかせない手ぶくろ。でも、はずしてどこかにおいたり、外でついポケットに入れたり……そんなことをくりかえしているうちに、あれあれ、気がついたら片方がなくなっていた! というのはよくあること。
今週は、そんななくした手ぶくろをめぐるあたたかなお話、『てぶくろがいっぱい』(フローレンス・スロボドキン 作/ルイス・スロボドキン 絵)をご紹介します。
ふたごの手ぶくろがつぎつぎと……!
ネッドとドニーは、雪のふるさむい町に住むふたごの兄弟です。ある朝のこと。ドニーが赤い手ぶくろをはめようとすると、片方しかないことに気がつきました。「きっと きのう ジェイニーの うちの にわに わすれてきたんだ」。けれども、ジェイニーのおうちで探してみたものの、みつかりません。「みつけたら とどけに いきますからね。」と、ジェイニーのおかあさん。
そして、2時間ほどたったころ。ジェイニーがちゃんと見つけてきてくれました!
ところが、つぎの日。おとなりのブラウンさんが、赤い手ぶくろをもってやってきました。
「ふたごちゃん、あかい てぶくろを さがしてるって きいたもので。」
ふたごのおばあさんは(前になくしたものかもしれないわ)と思ってうけとり、引き出しにしまったのでしたが……そのあとも、なくした赤い手ぶくろのうわさを聞いた人たちが、つぎつぎと届けにきてくれたのです!
つづきは、ぜひ絵本でお楽しみくださいね!
やさしいイラストと、あたたかなお話が魅力の、ルイス・スロボドキンの絵本
ルイス・スロボドキンは、1940年〜60年代ごろに活躍した、アメリカの絵本作家です。今回ご紹介した『てぶくろがいっぱい』は、奥さんのフローレンス・スロボドキンがお話を書いていますが、絵も文もルイスが手がけた本が多数出版されています。偕成社でも、『てぶくろがいっぱい』のほかに6冊の絵本を出版しています。
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ノミちゃんのすてきなペット
一目でぱっと「ルイス・スロボドキンの絵だ!」とわかる、個性的かつとても親しみやすいイラスト、いつ読んでも古さを感じさせないオリジナルのストーリー、そしてなにより、です。本をひらくたびに、今度はいったいどんなうれしいお話をきかせてくれるのだろう? とわくわくした気持ちにさせてくれます。
「あ、好きかも!」と思った方、ぜひ書店で探してみてくださいね。