『工場大ずかん つくりかたしり隊がいく!』(うえたに夫婦 作)は、ポテトチップス、歯ブラシ、10円玉、えんぴつ、牛乳など9つのものができるまでを紹介する絵本。さあ、つくりかたしり隊といっしょに、工場見学にでかけましょう!
「ここがしりたい!」「すごい!」ポイントがぎっしりつまった、充実の内容
本作に出てくる工場は、以下の9つ。
・えんぴつ
・ポテトチップス
・歯ブラシ
・10円玉
・牛乳
・ビー玉
・けんばんハーモニカ
・くつした
・絵本
出てくるのは、どれも子どもたちに身近なものばかり。ひとつの工場につき、2見開きたっぷり使って(※「絵本」の工程は3見開き)、その製品ができるまでの工程と、工場全体の俯瞰図を描きます。
さっそくポテトチップス工場をのぞいてみましょう。
まずは工場に入る前に、「ここがしりたい!」ポイントの、じゃがいもの活用方法と、ポテトチップスができるまでを学んでおきます。「ポテトチップスができるまで」では、製造工程を9つにわけて、じゃがいもの洗浄から、袋詰め作業までを紹介します。
ページをめくって、いよいよ工場の中へ! 左上の①じゃがいもの洗浄からスタートして、予習した9つのポイントを、実際の流れの中で追うことができます。また、作者が実際に取材をおこなったときに発見した「すごい!」ポイントも合わせてご紹介。

すごい機械「自動選別機」:大量のチップスの中から、だめなものをみつけて、空気銃が瞬時にうちおとす。
ふだん何気なく使ったり・食べたりしている製品が、いかに「すごい!」人の手や機械によってつくられているか、ぜひじっくり読み込んでご堪能ください。
「元研究員」異色の経歴をもつイラストレーターが描く
作者は、理系のイラストレーターユニット、うえたに夫婦。名前の通り、夫婦で活動しているお二人で、「夫」は、もともと化粧品の研究員をしていたそう。理系ならではの視点と、豊富な工場見学の経験が存分に生かされた、「わかりやすい!」「おもしろい!」絵本に仕上がりました。
本作の読者から、ぞくぞくと感想も届いています。
大きな機械があったり、人の手でチェックをしていたり、いろいろあるねと驚いています。実際に工場見学にも行ってみようと計画を立てています。(6歳・保護者の方より)
子ども向けのようですが、大人の私でも楽しめました。たくさん知らないことに出会えてよかったです。(60代男性)
図解イラストがわかりやすく、楽しいですね♪(50代女性)
作者が取材をおこなった工場・施設は以下の通り。中には、工場見学や資料館の見学などを、一般の方に開放しているところもあります。興味があったら調べてみてくださいね。
えんぴつ
北星鉛筆株式会社(東京都葛飾区)
ポテトチップス
株式会社 湖池屋(京都府南丹市・本社は東京都板橋区)
歯ブラシ
合資会社 三和歯刷子工業所(大阪府八尾市)
10円玉
造幣局(広島市佐伯区・本局は大阪府大阪市)
牛乳
雪印メグミルク株式会社(京都府南丹市・本社は東京都新宿区)
株式会社 谷牧場
ビー玉
松野工業株式会社(宮崎県東臼杵郡)
けんばんハーモニカ
株式会社 鈴木楽器製作所(静岡県浜松市)
くつした
ハッピープロダクツ株式会社(奈良県香芝市)
絵本
王子製紙株式会社(愛知県春日井市・本社は東京都中央区)
小宮山印刷株式会社(埼玉県ふじみ野市)
大村製本株式会社(東京都板橋区)