夜空で光るお月さまは、子どもたちにとってたいへん気になる存在。『はらぺこあおむし』でおなじみのエリック・カールさんもある日、3、4歳だった娘さんに「パパ、あのお月さまとって!」とおねだりされたことがあるのだそうです。その後20年以上たってから、そのときの思い出をもとに、娘さんとすべての子どもたちの願いを絵本でかなえました。
パパは、長いはしごをもって、お月さまのもとへ!
ある晩のこと、窓の外にお月さまが見えました。「お月さまと あそびたいな」モニカはお父さんの肩にのせてもらいますが、いっしょうけんめい手をのばしてみても、お月さまには届きません。
「パパ、お月さま とって!」
子どもらしさに満ちた、かわいらしい願いですが、さあパパはどう応えたらよいでしょうか? なんとこの絵本のパパは……
なんと、パパはながーいながいはしごをもってきます!
もちろん、それは月へかけるはしご。それをたかーい山のてっぺんにたて、月までのぼりはじめました。
さあ、パパは大きな大きな月を、どうやってモニカのもとに届けてくれるのでしょうか? つづきは絵本でたしかめてみてくださいね。
月の大きさと距離の感覚を、おどろきのしかけで表現
さまざまな斬新なアイデアで私たちを楽しませてくれるエリック・カールさんの絵本ですが、こちらの絵本のしかけは特にダイナミック!
「パパは、ながーい ながい はしごを もってきました。」の場面では左右にページが開き……
パパが月にたどりつく場面では、縦へ横へとページが大きく広がります。
地上からだと小さく見えて手にとれそうな大きさの月ですが、それは遠〜くにあるから。近づくと実はとっても大きい! ということを、しかけをつかってわかりやすく教えてくれます。
娘さんに「パパ、あのお月さまとって!」とねだられたカールさんは、月がいかに遠く大きいかを説明しようとしましたが、まだ小さな娘さんが理解するのは難しかったのだそうです。この本では、絵本ならではの想像力にみちたストーリーとしかけをつかって、月の距離と大きさ、そして満ち欠けのようすをみごとに表現しています。
こちらの絵本は、
ボードブック版、そして巨大なビッグブック版もあります。ビッグブック版では、さらに迫力のしかけを楽しむことができます。パパの読み聞かせにも! 愛読者はがきの声
最後に、愛読者はがきの声をご紹介します。パパがはりきって読めるタイトルなので、男性の読み聞かせにもおすすめですよ!
早速、パパに読んでもらっていました。「お月さまをとる」という内容は夢があってとてもいいなと思いました。子どもにとってはとても印象的だったようで、夜寝室から月が見えると、私にも主人にも月をとってくれました。(もちろん自分にも。)読んであげた絵本の内容を後から話してくれると、こちらもすごく嬉しくなります。(2歳・お母さまより)
娘が好きなところは、パパがながーいはしごをもってくるところです。私も子どもの目線で読むと、パパの愛情が伝わってきて、絵もきれいだけれど物語も美しいことにきがつきました。(6歳・お母さまより)