『いかあげ たこあげ』は、高畠じゅん子さん×高畠純さんの「高畠JJコンビ」(血のつながりはないけれど「たかばたけじゅん」まで同じ!ということで、たびたび共作を出されているおふたりです)によるたのしい言葉あそび絵本。タコとイカの言葉をめぐるケンカに動物たちが仲介に入りますが……いつの間にかみんなで言葉あそびの楽しさの沼にはまっていき!?
タコの難癖に、イカがへ理屈で返す!
「ひょーひょー」と風が吹く、とある日。タコが凧揚げをしていました。ところが、いっこうにうまくあがりません。すると、そこへみごとに(イカの形をした)凧を、大空に揚げるイカがやってきました。
イカにちょっとジェラシーを感じたタコ。「おーい、そこのイカ、たこを おろせ! たこあげ するな」と、難癖をつけますが……イカからはさらりと「たこあげ? これはいかあげ ですよ」との返し。「たこあげだー」「いかあげだー」お互いにゆずらず、ふたりの大ゲンカがはじまりました。
この騒ぎに、まわりの動物たちが、なにごとかと集まってきました。「タコが いかだに のれば、それはたこだでしょう」と主張するイカの話を聞いているうちに、みんなも頭が大混乱。気づけばタコもそろって、イカのペースにのせられ、たのしい言葉あそびがはじまっていました!
タコがトランプであそべば タコンプ!?
たとえば……
トラが あそべば トランプゲーム ですが、
タコが あそべば タコンプゲーム!?
トラが吹くと トランペット パッパー! ですが、タコが吹けば
タコンペット パッパー!?
ページをめくるたびに、動物の名前がひそんでいることばが出てくる出てくる。そして、動物の名前をタコにおきかえただけで生まれるおかしさに、お腹のそこからくすくすと笑いがこみあげてきます。
そんなわけで、ゆかいに言葉あそびをしているうちに、最初のケンカどこへやら。ゆるりとした終わり方にもなんだかいやされる、たのしい絵本です。
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