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今週のおすすめ

ちいさなナメクジの大冒険!『マメクジラくん、海へいく』

『おばけのバーバパパ』の名訳などで知られる山下明生さんと、自然をこよなく愛するイラストレーター村上康成さんが贈る、「ナメクジ」を主人公にした物語! 無謀ともいえる目標に向かってねばっこくがんばるマメクジラくんに胸が熱くなりつつ、随所にちりばめられたおかしみのある表現が笑いをさそう、とっておきのお話です。

修行の旅にでたおじいさんを探して

 ナメクジのぼうやのマメクジラくんは、ある日、お母さんから「心の骨をきたえるため」に、修行の旅にでた、という実のおじいさんの話をききます。なんでも、学者だったおじいさんは、遠いしんせきであるクジラにも会いに行ったのだとか。

 「なら、ぼくも海へいく。クジラに会って、おじいさんをつれもどしに」

 こうして、マメクジラくんは家族にみおくられて、海をめざすことに! お母さんからの実益のあるアドバイス––––「どんなつらいことがあっても、泣くんじゃないよ。ナメクジのからだは、88パーセントは水分だから、よけいな涙を流すと、それだけからだがしぼんで、よわってしまうからね」––––を胸に、マメクジラくんの壮大な旅がはじまりました。

涙をぐっとこらえて、旅はつづく

 途中でカタツムリやアカテガニ、ダンゴムシ、コガネムシなどたくさんの生き物たちに出会うマメクジラくん。いじわるなことを言われたり、大ピンチがあったりと、いつ涙を流してもおかしくない状況が幾度となく訪れますが、マメクジラくんのおじいさんゆずりのねばっこさといったら! 思わずこぼれそうになる涙をぐっとこらえて、あらゆる危険を運と根性で切り抜けていきます。

 マメクジラくんは無事に海にたどりつけるのでしょうか? そして、広い海のどこかで、自分のおじいさんに会うことができるのでしょうか?

 冒頭でご紹介したマメクジラくんのお母さんの言葉をはじめ、思わずくすりと笑ってしまう、ユーモアあふれるやりとりが随所に登場するのが楽しい! 全ページにはいった、村上康成さんのほのぼのしたイラストもお話と息がぴたりとあっていて、児童文学ならではの魅力にあふれた1冊です。

*物語のなかで、「みんなの研究」シリーズの1冊『チャコウラさんの秘密を知りたい!ナメクジの話』もちらりと登場します!

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今日の1さつ

自分自身がノンタンシリーズを読んで育ちました。息子にも楽しんでもらいたく少しずつ集めています。息子もノンタンが大好きなので、2歳のバースデイ記念にこちらの本を購入しました。息子が成長して、この本を手に取らなくなっても私は大切に残しておきたい宝物です。とてもステキな絵本だと思います。(2歳・お母さまより)

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