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今週のおすすめ

安房直子さんの名作を、読みやすい絵童話で!「だんまりうさぎとおしゃべりうさぎ」シリーズが完結

ひとりぼっちで暮らすおとなしいうさぎが、元気よくほがらかなうさぎとであう、『だんまりうさぎ』。数多くの名作をのこした児童文学作家・安房直子さんの、1979年の作品です。これをまとめなおし、雑誌に掲載されたまま単行本未収録になっていた作品をあらたに加えたのが、「だんまりうさぎとおしゃべりうさぎ」シリーズです。きょうは、4巻目の冬の巻『ゆきのひのだんまりうさぎ』で完結となったこのシリーズの魅力をご紹介します。

だんまりうさぎとおしゃべりうさぎの出会い

 畑の真ん中にひとりぼっちで暮らす、だんまりうさぎ。とっても働きものなので、畑ではおいしそうな野菜がいっぱいとれるのですが、それをわけあう友だちがいません。
 だれかと一緒にご飯を食べたいな……と思っていたある日、だんまりうさぎのもとに、「おともだち、こんにちは」と1ぴきのうさぎがやってきます。「おしゃべりうさぎ」となのったそのうさぎは、だんまりうさぎのつくった野菜を、自分の持ってきたおもちととりかえてほしいといいます。


 突然のことにとまどうだんまりうさぎでしたが、自由奔放なおしゃべりうさぎと過ごす
うちに、とっても楽しい気持ちになるのでした。(1巻目『だんまりうさぎとおしゃべりうさぎ』から)

季節ごとにうつり変わる景色と、だんまりうさぎの気持ち

 おしゃべりうさぎと出会ってから、だんまりうさぎの日常は色づきはじめます。
 雨ばかりで外に出られないゆううつな季節も、おしゃべりうさぎにあいたくて、せっせとこわれた傘を直したり(2巻目『だんまりうさぎときいろいかさ』から)、おしゃべりうさぎに誘われて、はじめてのお祭りに出かけたり(3巻目『だんまりうさぎとおほしさま』から「山のむこうのうさぎの町」)。ひとりぼっちだっただんまりうさぎの世界が、すこしずつ広がっていく様子が、やさしく描かれます。

©︎ひがしちから

最新巻は『ゆきのひのだんまりうさぎ』

 4巻目となる『ゆきのひのだんまりうさぎ』には、冬のお話が3編入っています。
 初雪で真っ白になった外をみて、おしゃべりうさぎに「ゆきがふったねえ」と言いたいのだけれど、なかなか電話ができずにもやもやする、「ゆきのひのだんまりうさぎ」。
 大みそかの大そうじにはりきる2ひきを描いた「だんまりうさぎはおおいそがし」。
 そしてさいごの「だんまりうさぎはさびしくて」では、ひとりぼっちで暮らすのがさびしくなっただんまりうさぎが、おしゃべりうさぎにあることを伝えようと、ばら色の椅子をつくりはじめます。ひとりでいるのがあたりまえだっただんまりうさぎの変化に、じーんとくる1編です。

©︎ひがしちから


 ひがしちからさんのかわいい絵がたっぷり入った、楽しいシリーズです。安房直子さんの名作に、ぜひふれてみてくださいね。各巻に登場する、おいしそうな料理にも注目です!

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今日の1さつ

とつぜん魔女が現れていろいろな話を聞かせてくれるということが不思議で一気に読んでしまいました。岡田さんの本は他の本も場所が学校のものが多くていろいろ想像しながら読めるので何度も読みました。(11歳)

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