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あららのはたけ

第6回

イガイガハウス

エミへ大きな栗

 クリ、ちゃんと届いた? おっきいでしょ、びっくりした? じいちゃんの山のクリだよ。父さんが、なが~い棒の先にハサミのついたやつで、パチンパチン枝を切りおとして、それを母さんとわたしでひろったの。まわりのイガイガを長ぐつでふんでわれ目をつくって実をとりだすの。これがね、長ぐつのゴムがすりきれちゃうくらい、力がいるんだ。

栗をひろうえり

 ずっと前、けんちゃんちとエミんちと、うちとで、歯医者の松田さんにさそわれて、クリひろいに行ったことあったよね。あのときのクリは、茶色くなって下に落っこちてて、イガイガがパッカーンと口を開けてた。だから、中の実をとりだすのはかんたんだったのにな。

イガイガした栗を指差すエミ

 ところがなのよ、じいちゃんのクリは、木から落ちるのをのんびりまってたら、もうあっというまにイノシシが食べちゃう。夜のうちにね、どんなにいっぱいクリが落ちても落ちてきたぶんだけぜ~んぶ。だから、夜に落ちてきそうなクリは、昼間のうちに木から落っことしてひろうしかないのよ。でも、熟して落ちたやつとちがってまだイガイガの口がしっかり閉まってるから、こじあけるのにものすごく力がいるってわけ。それもこれも、イノシシのせいよ。

イノシシの顔

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  • 村中李衣

    村中李衣

    1958年山口県生まれ。児童文学者。大学、大学院で心理学、児童文学を学ぶ。著書に『小さいベッド』(サンケイ児童出版文化賞)『おねいちゃん』(野間児童文芸賞)『チャーシューの月』(日本児童文学者協会賞)『かあさんのしっぽっぽ』(青少年読書感想文全国コンクール課題図書)など多数。創作活動とともに、小児病棟や刑務所、少年院、養護施設などでの絵本の読み合いに取り組み、絵本を声に出して読むことを通じて自分の思いを家族に送り届ける「絆プログラム」を実施中。

  • 石川えりこ

    石川えりこ

    1955年福岡県生まれ。横浜市在住。広告代理店でデザイナーを経てフリーのイラストレーターへ。絵本・児童書挿絵をはじめ、書籍装画、雑誌・広告など多方面で活躍中。『ボタ山であそんだころ』で第46回講談社文化賞絵本賞受賞。著書は他に『あひる』(くもん出版)『てんきのいい日はつくしとり』『ことしのセーター』(福音館書店)『またおこられてん』(文:小西貴士、童心社)『流木のいえ』(小学館)など。

今日の1さつ

2年生になり、漢字の覚えが悪いのと、字が汚いので、そのどちらも補えそうな本書を購入してみました。春休みは、宿題が少ないので、毎日やらせるのにちょうど良い分量で、とても良かったです。最初になぞって書くようになっているので、字もきれいになっている気がします。(読者の方より)

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